ウクライナ軍情報局、キューバ人参戦者を発表…キューバ政府は「個人の行動」と主張
ウクライナ「北朝鮮など同盟国の支援なければロシアは既に敗北していた」

ウクライナ軍情報局(HUR)は15日(現地時間)、ロシア側でウクライナ戦争に参加した、あるいは現在も参戦中のキューバ国籍者が少なくとも1,076人に上ると発表した。このうち96人が戦死または行方不明になっているという。
ウクライナメディア『キーウ・インディペンデント』によると、今月初め、米国はキューバがロシアの全面侵攻を支援しており、1,000~5,000人のキューバ人が戦争に参加しているとの機密解除外交文書を配布していた。
今回のHURの発表は、米国の推定値の下限と一致しており、キューバ人の募集や訓練の過程に関する具体的情報も追加で提供された。
HURによると、キューバ人はモスクワ郊外のアバンガード訓練所でわずか2週間の訓練を受けた後、最前線に配置されるという。訓練では軍服の支給を受け、体力トレーニングや射撃訓練、戦術医療、ドローン操縦などを学び、大半は歩兵や機械化歩兵、突撃部隊として戦闘に参加するという。
これに先立ち、キューバ外務省は米国の主張に対し、参戦したキューバ人は「政府の同意や指示なしに個人的に行動したものであり、国家レベルでの関与はなかった」と反論していた。
HURは、一部のキューバ人がFacebookやYouTube、TikTokに掲載された高給の建設求人広告に騙されてロシアに渡ったと伝えている。
彼らの渡航は、民間仲介業者が航空券代を負担し、ロシアの外交機関が観光または就労ビザを発給する形で行われるという。到着後は、翻訳なしでロシア語で作成された軍務契約書への署名を求められるケースもある。
ロシアは2022年の侵攻以降、ネパールやソマリア、インド、キューバなどから外国人兵を募集している。北朝鮮が派遣した専門軍人を除けば、キューバ人はウズベキスタン、タジキスタン、カザフスタン、ベラルーシに次いで、5番目に多い外国人参戦者となっている。シリアやセルビア、一部アフリカ諸国出身者も少数ながら参戦しているとみられる。
一方で、ロシアがウクライナ戦争で敗北を免れているのは、北朝鮮を含む同盟国の支援があったためだとの見方が示された。同日、ウクライナ軍情報局(HUR)のキリロ・ブダノフ局長は、外国軍事外交団との会合で「ロシアは既に戦争で敗北していたはずだ」と述べ、「北朝鮮など同盟国の支援がなければ、ウクライナは占領地を奪還していただろう」と語った。
さらに、一部の国々が国際制裁に違反してロシアに武器や重要部品を提供し、自国民のロシア軍参加を容認するなど、「不誠実な行動を取っている」と指摘した。
北朝鮮はロシアの全面侵攻以降、武器供給と兵力支援を継続しており、主にクルスク地域での戦闘に参加したとされる。最近では、ロシアが北朝鮮から1,200万発以上の砲弾の提供を受けたとの報道もある。
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