カンボジアでまた…道端の袋を開けると「腐敗した東アジア人の遺体」
車を停めた男2人が捨てた袋の中から遺体を発見
40代男性とみられるが身元不明
現地警察「オンライン詐欺との関連を捜査中」

カンボジアで中国系犯罪組織による誘拐・監禁・殺害事件が相次ぐなか、首都プノンペン郊外で東アジア人とみられる遺体が見つかった。遺体はすでに腐敗が進んでおり、殺害から数日が経過しているとみられる。
カンボジアのメディア「クメール・タイムズ」などによると、21日、プノンペン郊外のダンコール地区にある道路脇で、40代前後と推定される男性の遺体が袋に詰められた状態で発見された。
近隣住民が強い悪臭を感じて袋を開けたところ遺体を発見し、警察に通報したという。
地元当局者によれば、遺体発見前日の夜、現場付近で2人の男が乗った車が目撃されており、「車を停めて大きな袋を取り出し、道路脇の林に捨てて立ち去った」との証言が得られている。
クメール・タイムズは「中国人男性の遺体が見つかった」と報じたが、警察は「被害者・加害者とも身元はまだ特定されていない」としている。
警察関係者は「袋から強い腐臭がしていたことから、数日前に殺害された可能性が高い」と述べ、「人目につかない場所に遺体を遺棄するため、車で運搬したとみられる」と説明した。
当局は事件がオンライン詐欺組織と関係している可能性もあるとみて、周辺の防犯カメラ映像を解析し、遺体を運んだ車両の特定を進めている。発見された遺体は、詳しい検視のため寺院に運ばれたという。
一方、昨年以降、カンボジアで韓国人が誘拐・監禁されたとの通報が550件に上ることが判明した。そのうち約100件は現在も未解決となっている。
在カンボジア韓国大使館のキム・ヒョンス臨時代理大使は22日、プノンペンの大使館で行われた国会外交統一委員会の現地聴取で、「2023年の通報は20件に満たなかったが、昨年は220件、今年は8月までに330件と急増している」と述べ、「過去2年間で報告された550件のうち、約450件は解決した」と明らかにした。
これは、昨年から今年8月までに発生した誘拐・監禁事件の被害者のうち、約100人の所在が依然として不明であることを意味する。
同大使館によると、解決済みとされる450人の多くは、現地警察に救出されたか、自力で脱出して所在が確認されたという。
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