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「氷が溶ければ、戦いが始まる」…米・中・ロが“覇権争い”!なぜ、今“北極”なのか?

織田昌大 アクセス  

10月16日から18日(現地時間)まで、アイスランドのレイキャヴィークで開催された「北極サークル総会」において、北極圏の資源開発と保護を巡る激しい議論が交わされた。氷河の融解が進む中、気候危機の観点から北極圏の環境保護が最重要課題とされる一方で、北極航路の開拓や資源開発の先取りをめぐる大国間の競争も激化している。

元アイスランド大統領であり、北極サークル総会の議長を務めるオラファー・ラグナル・グリムソン氏は16日(現地時間)の本会議で、「地球の未来に関わる重要な議論のため、2,000人を超える各国代表が集まった」と述べ、「氷河と海洋、クリーンエネルギーへの移行、天然資源の利用、そして世界中の先住民および多様な地域社会の尊重と参加について議論する場だ」と語った。

北極サークル総会は、北極圏諸国だけでなく、日本を含む中国、韓国、インドなどの非北極圏諸国も参加する、北極関連の最大級の国際フォーラムである。今年は70か国から首相・閣僚、研究機関や多国籍企業の代表、北極先住民共同体の代表など2,000人以上が参加した。

 引用:kangnamtimes
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かつては地政学的緊張の低い地域であった北極は、今や最も注目される地域になっている。ロシアがウクライナとの戦争を長期化させ、米国のドナルド・トランプ大統領がグリーンランド購入の意向を示したことで火に油を注いだ。さらに、中国がロシアと協力して北極航路の開拓を進めたことで、覇権争いの舞台になった。

ロシアに対する反感から、今回の総会ではロシア国境に接する北東航路ではなく、北西航路と北極横断航路に関する議論が中心になった。「北西航路の管理」に関するセッションを主催したカナダのシンクタンク「Arctic360」の代表、ジェシカ・シャディアン氏(Jessica Shadian)は、「北極の地政学的議論が突然始まったように感じられるかもしれないが、実際には15年前、中国の大使がノルウェーで開催された北極評議会のレセプションで、北極が中国の国益にとっていかに重要かを明らかにする演説を行っていた」と指摘し、「当時は科学と気候変動という装いで説明されたが、現在の状況はまったく異なる」と述べた。

さらに、「ロシアはすでに10年以上にわたり北極のインフラおよび軍事能力を現代化し、資源開発とアクセス管理を強化してきた」とし、「カナダと米国がなぜその間何の対応もしなかったのかについて議論する必要がある」と強調した。

 引用:kangnamtimes
 引用:kangnamtimes

北極横断航路は事実上の公海地域であるため、地政学的対立は限定的になるだろうと専門家は予測している。しかし、偶発的な紛争拡大の可能性は常に存在し、北極航路が開拓された場合、紛争のリスクはさらに高まると予想される。米ランド研究所の政治学者で北極圏の安全保障専門家のステファニー・ペザード氏は、「すべての国が新たな海上通路の開放から平等な利益を得られるわけではない」と説明した。

北極資源開発に対して大国による進出に反対する声も明確に上がった。グリーンランドのヴィヴィアン・モッツフェルト外相は、「昨年来、国際的な関心が高まる中で、我々が何を目指し、どのようなルールと規則を持ち、何を優先するのかを明確にする必要性が高まった」と述べ、「我々の国は我々が主であり、我々が『家』と呼ぶこの地に対して責任を持っている。我々自身が国民と国家の運命と未来を決定する」と強調した。

また経済的機会よりも、地政学的リスクの高まりに伴う軍事施設の拡充と環境破壊につながるという警告も発せられた。ベルロナ環境透明性センター(Bellona Environmental Transparency Center)の核安全顧問であるドミトリー・ゴルチャコフ氏(Dmitry Gorchakov)は、北極航路に伴って発生する可能性のある放射能汚染について指摘した。

ゴルチャコフ顧問は、「北極にあるロシア軍の核艦隊はロシア北方艦隊の一部であり、この地域で最も古い核施設の運営主体である」とし、「約70年の運営を経て、北方艦隊は北極における核廃棄物と事故の主要な発生源になっている」と述べ、さらに「北極の軍事化が進むほど、放射能リスクも増大する」と付け加えた。

人権活動家であり、ロシアの少数民族国際共同体の一員であるアンドレイ・ダニロフ氏(Andrey Danilov)は、この日の代理発表文を通じて「コラ半島に住むサーミ人の人口は現在1,500人余りであり、絶滅の危機に瀕している」と述べ、「サーミ人にとって北極航路は進歩の象徴ではなく、むしろ絶滅への道になり得る」と懸念を示した。

織田昌大
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