メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

「隠された保険網があった」ロシア制裁タンカーの“秘密のパートナー”が明るみに

竹内智子 アクセス  

西側制裁対象621隻の船舶、97隻の保険履歴確認でニュージーランド捜査本格化

引用:Youtube@VOAKorea
引用:Youtube@VOAKorea

イラン産およびロシア産原油に対する制裁を回避して運航していた「影の艦隊」と呼ばれるタンカー数百隻が、ニュージーランドの保険会社から保険を受けていたことが明らかになった。この保険会社は、過去に北朝鮮の船舶にも保険を引き受けた実績がある。

『ロイター通信』は28日(現地時間)、ニュージーランドの金融犯罪捜査チームが16日、オークランドとクライストチャーチにある「マリタイム・ミューチュアル(MM・Maritime Mutual)」の事務所および関係者宅を捜索したと報じた。

捜査チームは、ロシアに対する制裁違反や資金洗浄防止義務違反の有無を調査している。警察は3人を対象に事情を聴取したが、現時点では刑事事件としては扱われていない。

7カ国記者団、影の艦隊の実態を追跡

ロイターによると、イギリス、ニュージーランド、マレーシア、アメリカなど7カ国の記者団が、1年以上にわたる調査報道を行った。記者団は数千件に及ぶ船舶データや保険資料、制裁リストを分析し、マリタイム・ミューチュアルがイラン産およびロシア産原油の運搬船に大規模な保険を提供していた事実を確認した。

2018年以降、マリタイム・ミューチュアルの保険に加入したタンカーは231隻に上る。このうち130隻は、制裁下でもイラン産およびロシア産原油を運搬していた。運搬された原油の価値は、イラン産が182億ドル(約2兆8,000億円)、ロシア産が167億ドル(約2兆6,000億円)に達する。

マリタイム・ミューチュアルは「国際制裁や関連法規をすべて遵守している」と述べ、「今後、ウィンドワード(Windward)やロイズリスト(Lloyd’s List)が『影の艦隊』として分類する船舶には保険を提供しない」と釈明した。しかし、ロイター通信は「同社が保険加入船舶の名簿を公開していないため、この主張の真偽を確認することは困難だ」と指摘している。

制裁対象船舶621隻中97隻、MMの保険履歴が確認される

ロイターは、西側が制裁対象とした621隻の「影の艦隊」船舶のうち、97隻がマリタイム・ミューチュアルの保険に加入していたと伝えた。このうち48隻は、制裁発効時にも保険が維持されていたという。マリタイム・ミューチュアルは「2022年以降、制裁対象船舶92隻の保険を取り消した」と説明したものの、名簿の公開は拒否している。

制裁専門家のデイヴィッド・タネンバウム氏は、「マリタイム・ミューチュアルは、影の艦隊市場で最も大きな影響力を持つ主要な保険会社の一つだ」と評価し、「制裁回避タンカーへの保険提供における規模は圧倒的だ」と述べた。

西側再保険会社の関与が浮上

ロイターの取材によると、マリタイム・ミューチュアルはイギリスのロイズ・オブ・ロンドン、ドイツのミュンヘンリ、ハノーファーリ、イギリスのMSアムリンやアトリウムなど、主要な再保険会社から再保険を受けていた。

これらの再保険会社と仲介業者のエーオンおよびロックトンは、マリタイム・ミューチュアルのリスクを分散させつつ利益を上げていた。しかし、制裁対象船舶を間接的に保証していた場合には、彼ら自身も制裁リスクにさらされる可能性があると、ロイターは分析している。

北朝鮮船舶への保険引受実績も確認

ロイターは、日本政府が2005年にマリタイム・ミューチュアルが北朝鮮船舶に保険を付与したと指摘したと報じた。また、2006年には創業者ウィリアム・ランキン氏がニュージーランド政府に対し「現在、北朝鮮船舶に対する保険契約は存在しない」と説明した外交文書が、ウィキリークスを通じて公開されたという。これにより、マリタイム・ミューチュアルが制裁対象国の船舶と継続的に関与していた実態が明らかになった。

ニュージーランド・イギリス・アメリカによる共同捜査が本格化

ニュージーランド準備銀行と外務省は、マリタイム・ミューチュアルが制裁や資金洗浄防止規定に違反しているかどうかを調査している。ニュージーランドはオーストラリア、イギリス、アメリカ当局と連携し、捜査の範囲を拡大している。ニュージーランド外務省の報道官は「マリタイム・ミューチュアルは規制対象として調査中だ」と述べた。

専門家は、今回の捜査について「ニュージーランドが西側同盟国とともに制裁回避の構造に対する調査に乗り出したことは、新たな国際対応の兆しだ」と指摘。「保険網を通じた制裁回避の手法が具体的に明らかになった初の事例である」と分析している。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

コメント0

300

コメント0

[ニュース] ランキング

  • 「左寄りは認めない!」マスク氏、ウィキペディアに“宣戦布告”、AI百科事典「グロッキペディア」公開
  • 【反米同盟誕生】中国、ブラジルと手を組み、米国産大豆を“締め出し”!“反米経済圏”の胎動か
  • 「欧州の金がなければ持たない」ゼレンスキー、戦争長期化で焦燥感あらわ...欧州資金と武器に最後の望み!
  • 「米国には頼れない...」カナダ首相、習近平と接近へ!米加関係は“史上最悪レベル”に
  • 「ロシア産の資源がないと無理だ!」ハンガリー首相、トランプ氏に“ロシア石油制裁の撤回”要求へ
  • 「資源で世界を人質に…」中国、1年前から“レアアース武器化”を極秘準備!NYT暴露「輸出規制の真の狙い」

こんな記事も読まれています

  • 「デザイナー絶句」…AIが創った“スーパーカー”が自動車デザインを塗り替える!
  • 【トヨタの本気】新型プリウス、燃費も走りも妥協なし…“静かな革命”が始まる
  • ネヴェーラ、“1.81秒×時速412km”で電気の限界を超えた「究極のハイパーカー」公開!
  • 【2025年版】信頼性が最も低い新車トップ10…CR調査でフォード勢がワースト独占
  • 「ヘリコプターからキリンに銃乱射…」世界1位ユーチューバーの過激動画が「よくやった」と称賛されるワケ
  • 「左寄りは認めない!」マスク氏、ウィキペディアに“宣戦布告”、AI百科事典「グロッキペディア」公開
  • 【反米同盟誕生】中国、ブラジルと手を組み、米国産大豆を“締め出し”!“反米経済圏”の胎動か
  • 「欧州の金がなければ持たない」ゼレンスキー、戦争長期化で焦燥感あらわ…欧州資金と武器に最後の望み!

こんな記事も読まれています

  • 「デザイナー絶句」…AIが創った“スーパーカー”が自動車デザインを塗り替える!
  • 【トヨタの本気】新型プリウス、燃費も走りも妥協なし…“静かな革命”が始まる
  • ネヴェーラ、“1.81秒×時速412km”で電気の限界を超えた「究極のハイパーカー」公開!
  • 【2025年版】信頼性が最も低い新車トップ10…CR調査でフォード勢がワースト独占
  • 「ヘリコプターからキリンに銃乱射…」世界1位ユーチューバーの過激動画が「よくやった」と称賛されるワケ
  • 「左寄りは認めない!」マスク氏、ウィキペディアに“宣戦布告”、AI百科事典「グロッキペディア」公開
  • 【反米同盟誕生】中国、ブラジルと手を組み、米国産大豆を“締め出し”!“反米経済圏”の胎動か
  • 「欧州の金がなければ持たない」ゼレンスキー、戦争長期化で焦燥感あらわ…欧州資金と武器に最後の望み!

おすすめニュース

  • 1
    「女子生徒を狙って撮影…」制服姿で高校に侵入した20代男を逮捕

    トレンド 

  • 2
    「娘を汚したな!」不倫男を棒でリンチ…“制裁”で死亡させたインドの家族

    トレンド 

  • 3
    「すべてを消し去る」トランプ、米海軍14隻を集結…侵攻寸前の“あの国”で何が起きているのか

    フォトニュース 

  • 4
    「ついに日本も核保有?」…中国牽制を掲げて動き出す“核推進潜水艦”計画の衝撃

    フォトニュース 

  • 5
    「一生女として生きてきたのに...」32歳女性、産婦人科受診で“本当の性別”を知り、衝撃!

    トレンド 

話題

  • 1
    「微笑の裏に快楽と犯罪帝国...」23歳美女インフルエンサーの“衝撃的な正体”にブラジル騒然!

    トレンド 

  • 2
    「一晩のうちに1,000脚が消えた...」スペインの首都で椅子が大量に盗まれるワケとは?

    トレンド 

  • 3
    【完全に男】女子競泳界を席巻した米・水泳選手、「性別確認拒否」で世界水泳連盟から制裁!

    トレンド 

  • 4
    【衝撃】若い太陽は地球を襲う「宇宙の嵐」だった!初期地球に降り注いだ“宇宙放射線”の恐怖

    Uncategorized 

  • 5
    ENHYPEN、1年のワールドツアー完走…ソウルで「感動のフィナーレ」

    K-POP 

シェア

[cosmosfarm_share_buttons url="https://dailyview.net" title="ピッコン" align="center"]