
ロシアは新型の原子力推進大陸間巡航ミサイル「ブレヴェスニク」の試験発射を発表してから3日後、原子力推進水中ドローン「ポセイドン」の実験に成功したと明らかにした。
29日(現地時間)、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領はウクライナでの「特別軍事作戦」で負傷した兵士たちと面会し、「昨日、我々は別の先端システムであるポセイドン・水中無人機を核動力施設を用いて実験した」と述べた。
特に彼は「ポセイドンは迎撃不可能な新兵器で、速度と深度において他の追随を許さない」とし、「我々の最先端『サルマト』の威力をはるかに上回る」と主張した。サルマトは核弾頭搭載可能な次世代大陸間弾道ミサイル(ICBM)で、射程が1万8,000kmに達し、ニューヨークやワシントンなど米国の本土まで攻撃できる核兵器である。

これに先立ち、プーチン大統領は26日、ブレヴェスニクに関する重要な試験を完了したと発表していた。北大西洋条約機構(NATO)が「SSC-X-9・スカイフォール」と呼ぶブレヴェスニクは核弾頭搭載が可能で、長時間低空飛行しながら米国のミサイル防衛システムを回避できる。
プーチン大統領はブレヴェスニクについて「射程が無制限で原子力推進システムを備えた最先端ミサイルで、この成果に誇りを持てる」と強調していた。
ロシアの兵器庫に新たに加わったポセイドンは「終末の武器」とも呼ばれる。超小型原子炉を動力源とし、核弾頭を搭載して世界のどこにでも密かに接近し攻撃できる。また、ポセイドンは沿岸近くで爆発するよう設計されており、強力な津波を引き起こし、沿岸都市や軍事施設を破壊し、放射能汚染をもたらす可能性がある。
ロシアのメディアによると、ポセイドンの長さは約20m、重量100tで、1,000mまで潜航可能なため探知が極めて困難だという。事実上無制限の航続距離に核兵器まで搭載し、「終末の武器」という別称にふさわしい。

これについて、ザ・モスクワ・タイムズなどロシアのメディアは、プーチン大統領が立て続けにブレヴェスニクとポセイドンの試験発射事実を公表したのは、ウクライナ戦争の休戦を巡る米国との交渉が行き詰まった状況下で行われたと指摘した。
実際、米国のドナルド・トランプ大統領はウクライナとの平和交渉の進展を要求し、最近ロシアの大手石油企業2社に制裁を課すなど、プーチン大統領を圧迫している。これに対しロシアは新型核兵器を次々と披露し、核戦力を誇示している。
ロシアは戦略核兵器の数を制限する新戦略兵器削減条約(新START)が来年2月に失効する状況で、この条約を1年間自主的に延長するよう米国に提案している。














コメント0