30日、韓国・釜山で行われた米国のドナルド・トランプ大統領と中国の習近平国家主席の間の首脳会談で、両首脳が乗った公式車両も特別な関心を集めた。

30日、釜山・金海空軍基地でトランプ大統領と習主席が1時間40分間の首脳会談を行った。その後、トランプ大統領は午後1時頃、専用機エアフォースワンに搭乗して帰国の途に就き、習主席は慶州に出発し、2泊3日間の中韓首脳会談などの日程に臨んだ。
この日会談した両首脳の公式車両も注目を集めた。トランプ大統領は慶州市内でCEOサミットの会場と米韓首脳会談の会場、晩餐会場と宿泊先などに移動する際、大型キャデラック型の専用リムジンを利用した。
トランプ大統領が利用したリムジンは「ザ・ビースト(The Beast)」という愛称で知られており、ドアの厚さが20㎝を超え、窓は防弾機能を備えた戦車並みの防御力を持つ車両だ。生化学や化学兵器攻撃に備えて完全な密閉システムと酸素供給装置を備え、マンホールに仕掛けられた爆発物に備えて車両の下部も強化鉄板で作られているという。

習主席は米中首脳会談が行われる「ナレマル」に移動する際から専用車である「紅旗N701」を利用した。紅旗(ホンチー)は中国共産党の象徴である赤い旗(紅旗)の中国語発音で、紅旗N701は「中国版ロールス・ロイス」とも呼ばれている。習主席がこの日利用したN701は、2022年に習主席が香港を訪問した際に初めてお目見えした車種だ。
2023年米国を訪れた際、当時ジョー・バイデン前大統領が習主席の儀典車両を見て「車が本当にかっこいい」と言うと、習主席が「私の紅旗だ。国産だ」と答えたこともあった。当時、中国側が儀典車両の後部ドアを開けると、バイデン前大統領が腰をかがめて内部を覗き込み「おお!」と感嘆の声を上げ、「私のキャデラックに似ている」とも言った。
中国国営「中国第一汽車集団(FAW)」が5億7,000万元(約123億4,215万円)をかけて開発し、年間生産量はわずか5台とされている。全長が5mを超え、防弾・防火機能はもちろん、化学攻撃にも耐えられるシステムを備えているという。
 
            


















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