
ロシア南部、黒海沿岸の石油施設がウクライナのドローン(無人機)攻撃を受け、火災が発生したと現地当局が2日(現地時間)に明らかにした。
ロシア南部クラスノダール地方当局はこの日テレグラムで「トゥアプセでドローン攻撃を撃退した。ドローンの破片がトゥアプセ港にあるタンカー1隻と石油ターミナルに落下し、火災を引き起こした」と伝えた。当局は「タンカーの甲板上部構造が損傷し、乗組員は避難した。ターミナルの建物とインフラも被害を受けた」と説明した。また人的被害は報告されていないと付け加えた。
当局は追加声明で、トゥアプセ港に対するウクライナのドローン攻撃により外国民間船舶2隻が損傷し、火災は鎮火され負傷者はいないと発表した。海外船舶に関する詳細情報は提供されなかった。テレグラムのニュースチャンネルは、一晩中港周辺で複数の火災が発生したとし、炎上しているターミナルとタンカーとみられる写真を掲載した。
ロイター通信はウクライナ保安庁(SBU)の当局者を引用し、ウクライナ軍がドローンでトゥアプセの石油ターミナルのタンカー、建物、荷役施設などを攻撃したと報じた。トゥアプセはロシアの主要黒海港と原油・石油製品を輸送する石油ターミナルがある地域だ。ロイター通信はこの港にロシアの大手石油企業「ロスネフチ」の製油所があり、ここを通じて中国、マレーシア、シンガポール、トルコに石油製品が供給されていると説明した。
ウクライナは今年トゥアプセ港施設に何度もドローン攻撃を行った。トゥアプセ港・石油施設の攻撃はロシアのエネルギー輸出に打撃を与える可能性がある。ウクライナはロシアの自国電力網攻撃に対する報復としてロシアのエネルギー施設を攻撃している。
トゥアプセ近隣の住宅地域にもウクライナのドローンが出現した。クラスノダール当局はトゥアプセのソスノヴィ村のアパート3階がドローンの破片落下で損傷したと発表した。予備情報によれば死傷者はいないという。
ロシア国防省はこの日の声明で、一晩中防空網がウクライナのドローン164機を撃墜し、その中で最も多い32機がクラスノダール地方上空で撃墜されたと発表した。黒海にあるクリミア半島でも26機が破壊されたと国防省は説明した。














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