
米国のタレント、ジミー・キンメルが、自身を番組から降ろすよう圧力をかけたドナルド・トランプ米大統領に対し、強い言葉で反撃した。
21日(現地時間)の米メディア報道によると、キンメルは前日放送のABC番組『ジミー・キンメル・ライブ!』で、トランプ大統領がトゥルースソーシャルに投稿した批判的なメッセージを映し出し「番組をご視聴いただき感謝する」と皮肉を交えて応じた。
トランプ大統領はその投稿で「なぜABCのフェイクニュースは、才能もなく視聴率も低いキンメルを放置しているのか」「今すぐ降ろせ」と主張していた。これは、キンメルが番組内で「エプスタイン文書」をめぐる疑惑に触れた直後に掲載されたものだった。
キンメルは「投稿は番組終了から11分後に上がっていた」と説明し「トランプ大統領、今夜もご覧になっているのだろう。あなたが去るとき、私も去る。あなたの言葉を借りるなら、それまでは黙ってろ、豚野郎」と言い放った。
この表現は、トランプ大統領が最近、大統領専用機内で女性記者に「黙ってろ、豚野郎」と発言したとされる一件を逆手に取ったものだ。
この発言はメディア界と女性団体の強い反発を呼んだが、ホワイトハウスの報道官キャロライン・レビット氏は「トランプ大統領は歴史上もっとも透明で率直な人物だ」と擁護し、批判がさらに拡大した。
トランプ大統領は自らを批判するタレントに対し、繰り返し解雇を求めるなど、表現の自由を抑圧しているとの批判を受けてきた。キンメルはその代表的な標的の一人だった。実際、今年9月には保守派による集中的な攻撃を受け『ジミー・キンメル・ライブ!』が一時中断に追い込まれたこともあった。
しかし、視聴者の反発と、ABCの親会社であるディズニーの判断により番組は約1週間で再開され、再開後は視聴率がむしろ上昇した。
トランプ大統領は、NBCの深夜番組司会者セス・マイヤーズに対しても「才能がない」と断じ、解雇を求める投稿を行うなど、批判的なタレントへの圧力を続けている。














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