
米軍の主力無人攻撃機「MQ-9リーパー」が、24日午前4時35分頃、韓国・全羅北道(チョルラプクト)群山(クンサン)の沃島面(オクトミョン)マルドリ島沖で墜落したことが確認された。
在韓米第7空軍は公式サイトを通じて、「リーパーが任務遂行中に事故に巻き込まれた」と発表し、「今回の事故に関連して公共資産の損傷や人的被害は現時点で報告されておらず、現在調査を進めている」と明らかにした。
第7空軍はリーパーの「墜落」について明確な表現は避けたが、機体が任務中に正常な制御を失う事態が発生し、米軍側が意図的に海上へ落下させた可能性があるとの見方も出ている。
MQ-9リーパーは世界最高水準の軍用無人機として知られる武装型無人戦闘機(UCAV)で、情報収集や偵察・監視に加え、目標に対する精密打撃能力を備える。機体重量は約4.7トン、最大飛行高度は15㎞に達し、各種爆弾やミサイルを搭載することができる。

同機は2018年に過激派組織「イスラム国(IS)」の指導者アブ・バクル・アル=バグダーディー、2020年1月にはイラン革命防衛隊のガーセム・ソレイマーニー司令官の殺害作戦に使用されたことで、「暗殺ドローン」とも呼ばれている。1機あたりの平均価格は約40億円以上とみられる。
第7空軍はこれに先立ち、昨年9月29日、リーパーで構成される第431遠征偵察大隊を群山空軍基地に創設した。MQ-9が訓練目的で朝鮮半島に投入された例はあったものの、部隊創設により常時配備されるのは今回が初めてだった。
今回の事故は、MQ-9が朝鮮半島に常時配備されてからわずか2か月後に発生した墜落事故となった。
一方、英国など一部の国は、イラクやシリアなどでの対テロ作戦を目的にMQ-9リーパーを導入しており、日本を含むフランス、イタリア、スペイン、インド、オランダなども同機を保有・運用している。














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