
高市早苗首相が台湾有事への関与を示唆する発言を行い、日中関係が一層冷え込む中、今度は首相の公用車のナンバープレートが中国のインターネット上で注目を集めている。
中国のSNSでは25日、高市首相の車両のナンバーが「37-77」で、過去に所有していたトヨタの「JZA70スープラ」のナンバーも同じ「37-77」だったという指摘が広がった。
ネット上では、この番号が1937年7月7日の「盧溝橋事件」を想起させるとして、「意図的な選択ではないか」とする声も出ている。
盧溝橋事件は、北京郊外の盧溝橋で発生した日本軍と中国軍の武力衝突で、日中戦争勃発の引き金となった。日本軍は夜間訓練中に兵士1人が一時的に行方不明になった事態を中国側の攻撃と判断し、反撃を開始した。最終的に盧溝橋を制圧したうえ、北京や天津へと攻勢を拡大し、全面戦争に発展した。

中国では日中戦争を「七七事変」と呼ぶことから、高市首相の車両ナンバーをめぐる議論はさらに過熱している。
高市首相の車両ナンバーは、「731」の番号が付いた戦闘機に搭乗した安倍晋三元首相の例と同様、意図的なものだとする主張が中国では一定の説得力を持って広がっている。
安倍氏は2013年、航空自衛隊アクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の練習機を視察した際、「731」と記された機体のコックピットに座って記念撮影を行い、中国側の反発を招いた経緯がある。
「731」は、第二次世界大戦中に満洲・ハルビンへ駐留し、生体実験や細菌戦で悪名を残した旧日本軍の731部隊を連想させる数字でもある。
当時、安倍元首相がその番号を付けた機体で記念撮影を行ったことは国際的な批判を呼び、中国は「歴史の歪曲であり挑発だ」と強く反発した。

「女性版安倍」とも呼ばれる高市首相は、日本初の女性首相であり、安倍晋三元首相の歴史観や政治路線を受け継ぐ存在とされる。
歴史認識においても安倍氏と同様の保守・右派的な立場を取り、平和憲法の改正や自衛隊の地位向上に積極的で、集団的自衛権の行使拡大を一貫して主張してきた。また、戦争責任をめぐっても伝統的な保守の立場を強調し、過去の反省より国家の自尊心や安全保障を優先している。














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