
テスラの株価がAI関連の発表を受けて420ドル(約6万5,654円)を超えた。実績ではなく期待感が株価を押し上げ、取引時間中の時価総額は約900億ドル(約14兆688億円)増加した。次世代の「AI5・AI6」チップと年末まで2倍に拡大する可能性があるロボタクシー車両群の計画が投資心理を刺激した。
ウェドブッシュ証券は26日(現地時間)、テスラの成長の原動力が既存の車両販売よりも自動運転・AIロードマップと密接に関連しているとし、目標株価を600ドル(約9万3,774円)に引き上げた。FSD(完全自動運転機能)の導入が本格化すれば、2025年に収益性改善が可能だという分析がある一方、最近の実績では売上は予想を上回ったものの、マージンと利益は圧迫を受けた。テスラのイーロン・マスクCEOの大規模な報酬パッケージも負担として作用した。
テスラは未来の成長期待がすでにかなり反映されているため、失敗の余地が大きくないとの評価も出ている。市場データによると、テスラは予想PER(株価収益率)185倍、PEGレシオ8.3倍で取引されており、これはAI・自動運転戦略が完全に成功することを前提とした水準だという指摘がある。
一方、電気自動車市場では需要の鈍化の兆しが見られている。欧州ではインセンティブの縮小と競争の激化により10月の販売量が前年同月比約48.5%急減した。中国でも自国ブランドの成長に伴いテスラの市場シェアが数年ぶりの最低水準に落ち込んだ。販売不振が続く場合、ロボタクシー・FSD戦略の基盤自体が揺らぐ可能性があるとの懸念が高まっている。
テスラは今後数四半期の間に電気自動車販売の回復、マージンの安定、自動運転規制の承認など実質的な成果を示す必要があるという分析が出ている。そうでなければ、現在のAI主導のラリーは持続可能な上昇ではなく短期的な急騰にとどまる可能性があるとの指摘がある。
株価は1.71%上昇し426.58ドル(約6万6,672円)で取引を終え、年初比12.47%上昇した。













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