
ロシアからジョージアへひまわり油を運んでいたタンカーが黒海でウクライナ海軍の無人艇(ドローン)による攻撃を受けたと、トルコ海事当局が2日に明らかにした。先月28日にも、いわゆるロシアの「シャドーフリート」に属するタンカー2隻が黒海で攻撃を受けており、同海域での緊張が一段と高まっている。
ニューシスによると、トルコ海事局はタンカー「MIDVOLGA-2」がトルコ沿岸から約130キロ離れた海域で攻撃を受けたと発表した。乗組員13人にけがはなく、船舶側から救助要請もなかったという。
海事局はSNS「X」で、このタンカーがトルコ北部のシノップ港に向かう途中だったと説明した。
レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は1日、ウクライナがロシア船「カイロス」、「ビラト」など2隻に対して無人艇攻撃を行ったことについて、「紛争激化が懸念される兆候だ」と述べた。エルドアン大統領はテレビ演説で「とりわけ、わが国の排他的経済水域(EEZ)において航行の安全や人命、環境を脅かすこの種の攻撃を容認することはできない」と強調し、「こうした事態について、関係するすべての当事者に必要な警告を発している」と語った。
制裁回避に関与する個人や団体を追跡するデータベース「OpenSanctions」によれば、これらの船舶はいずれも、2022年のウクライナ侵攻以降に科された対ロ制裁を迂回するために利用されてきたロシアの「シャドーフリート」に属する船とされる。
ウクライナは開戦後、爆薬を搭載した海上無人艇を中心にロシア艦船への攻撃を繰り返してきた。ただ、これまでの攻撃は主に黒海北部の海域に集中してきたとみられており、今回の事案を受けて海上輸送への影響が一段と注視されている。













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