
ホンジュラスで行われた大統領選挙が台湾との外交関係復元の可能性と絡む様相を見せる中、中国政府はホンジュラスとの貿易関係を取り上げて間接的に警告のメッセージを発した。
Newsisの報道によると、中国外交部の林剣報道官は3日の定例ブリーフィングで、ホンジュラスとの外交関係復元に対する台湾の期待に関する質問に対し、「一つの中国原則は中国・ホンジュラス関係の政治的基礎であり根本的な前提条件だ」と述べたという。
そして「中国とホンジュラスが国交を樹立してから2年以上が経過し、両国関係は急速に発展し、各分野の協力で豊かな成果を上げた」と述べ、両国間の交流状況を列挙した。林報道官は「中国が支援した農業技術学校が順調に竣工し、両国企業は1万トンを超えるホワイトシュリンプの購入契約を締結し、ホンジュラスのタバコが中国市場に進出した」と言及した。
さらに、「2024年に中国がホンジュラスから輸入したコーヒーが前年比14倍増加した」とし、「中国はホンジュラスにコーヒー温室と栽培道具を支援し、ホンジュラスのハリケーンや洪水などの災害に対して何度も人道的支援を提供した」と振り返った。
また、「両国の人的資源訓練、政府奨学金、観光などの分野での協力は、ホンジュラスの長期的な発展能力を大きく向上させた」とし、「これらの成果は中国・ホンジュラス関係がホンジュラスの人々に実質的な利益をもたらしたことを十分に示している」と述べた。
これに加えて林報道官は、「『台湾独立』の分裂活動は歴史の潮流に逆行し、必然的に行き詰まる」と指摘した。ホンジュラスが中国市場の恩恵を受けている以上、台湾との交流を再開すべきではないという点を遠回しに表現したものと解釈される。
ホンジュラスでは先月末に行われた大統領選挙で、保守傾向の国民党所属ナスリ・アスフラ候補と中道傾向の自由党所属サルバドル・ナスララ候補が開票結果で接戦を繰り広げている。これらの候補者は既存の左派政権とは異なり、2023年に断絶された台湾との外交関係を再開する可能性があるという立場を示している。
これに対し台湾も今後ホンジュラスとの外交関係復元に期待を寄せている。台湾の中央通訊社によると、台湾外交部の林佳龍部長はこの日、ホンジュラス大統領選挙に関連して「注意深く見守っている」と述べ、「台湾に友好的な二人の大統領候補と良好な相互関係を維持しており、大統領選挙後、台湾とホンジュラスの関係が平等で互恵的な関係に発展することを期待している」と語った。
林部長はまた、外交関係復元の可能性についても「開放的な態度で大統領当選者と今後の二国間外交関係を積極的に協議する」と付け加えた。
これに先立ちホンジュラスは2023年3月、82年間維持してきた台湾との外交関係を断絶し、中国と国交を樹立した。その後、中国はホンジュラスに農産物・水産物の輸入拡大という形で経済的誘因を提供してきた。















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