
アメリカ共和党は、テネシー州の自党下院議員の辞任に伴い実施された補欠選挙で勝利し、下院での議席数を維持した。ただし、前回の大統領選や下院選と比べると、共和党の得票率は大きく落ち込んだ。
ニューシスによると、ワシントン・ポスト(WP)、CNN、NBCなどは、マット・バンエップス共和党候補が2日(現地時間)に行われたテネシー州第7選挙区の下院補欠選挙で当選を確実にしたと報じた。
共和党のマーク・グリーン前下院議員が自らの事業を理由に辞任したことで行われた補選で、バンエップス氏の当選により下院の勢力は共和党220議席、民主党213議席となった。
開票率99%時点で、バンエップス氏の得票率は53.9%、民主党のアフティン・ベン氏は45.0%で、その差は約9ポイントにとどまった。
共和党の牙城とされるテネシー州で、両候補の得票差が一桁台まで縮まったことについて、各メディアは民主党の健闘に注目している。辞任したグリーン氏は2024年の下院選で民主党候補に21ポイント差をつけて再選されており、トランプ大統領も昨年11月の大統領選挙でカマラ・ハリス民主党候補を22ポイント差で下していた。
WPは「この選挙は、激動の一年を締めくくる与野党双方にとって一種の期末試験だった」とし、「民主党は選挙で予想以上の結果を出す流れを続けている」と分析した。
AP通信も「共和党はトランプ大統領のテコ入れを受け、保守地盤を守り切ったものの、勝利は相対的に小差だった」と伝え、「民主党は来年の中間選挙でワシントンの権力を取り戻せるのではないかという期待を強めている」と報じた。
ベン氏は「今回の結果は、私たちが望んだものではないが、テネシーやアメリカ南部全体で新しい大きな動きが始まっている兆しだ」と強調した。ベン氏はデイヴィッドソン郡など一部地域ではバンエップス氏を上回る票を得たとされる。
一方、共和党のティム・バーチェット下院議員は、過去の選挙と比べて振るわなかった理由について「テネシーの有権者は、いわゆる大きな選挙がない年には投票所に足を運ばない。投票用紙の一番上に大統領選が載っていないと、なかなか投票する気にならないのだろう」との見方を示したとWPは伝えた。
トランプ大統領は選挙前日の1日、「世界中がこの選挙を見守っている。私はバンエップスが必要だし、彼は最高の下院議員になる」と述べ、支持層に投票を呼びかけていた。当選が確定したあとも「急進左派の民主党があらゆる攻撃を仕掛けてきたにもかかわらず、彼は勝利を収めた」と述べ、結果を歓迎した。













コメント0