
米国のドナルド・トランプ大統領の「報道弾圧」が制御不能に拡大している。ホワイトハウスのホームページに「メディアの犯罪者(Media Offenders)」というページを作成し、自身に批判的なメディアと記者の名前を明記したのだ。報道に対する攻撃が日増しに露骨化しているとの批判が出ている。
トランプ大統領は先月29日(現地時間)、ホワイトハウスのホームページに別ページを作り、報道機関を非難し始めた。上部には「誤導・偏向・暴露(Misleading·Biased·Exposed)」という文言と共にボストン・グローブ、CBSニュース、インディペンデントのロゴと記者の実名が挙げられた。
これらのメディアはトランプ大統領が先月20日、軍人に「違法な命令を拒否すべきだ」と言った民主党下院議員の逮捕を要求したと指摘したが、トランプ大統領は自身が軍人に違法な命令を出したことはないと主張している。

またトランプ大統領は「犯罪者・羞恥の殿堂(Offender Hall of Shame)」項目でワシントン・ポスト(WP)、CNN、CBSニュース、MSNBCのロゴを強調し、アクシオス、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)、ABCニュース、BBC、AP通信などのメディア名と記者名を明記した。全てトランプ大統領に批判的な記事を書いたメディアだ。トランプ大統領は「メディアは間違いを繰り返す」とし、批判的報道をするメディアを強調して示すインフォグラフィックも制作した。
米政府がホワイトハウスのホームページで大統領に批判的なメディアと報道関係者を公然と非難するのは初めてのことだ。WPは先月28日、「今回の措置はトランプ大統領が主流メディアを非難する新たな表現方法だ」とし「我々は正確で厳格なジャーナリズムを誇りに思っている」と述べた。報道の自由財団のセス・スターン理事はWPとのインタビューで「(トランプ大統領は)自身にへつらわないメディアを問題視している」とし、「このような行動に関心を持つ米国国民はいないだろう」と批判した。
ニューズウィークも先月30日の報道で「トランプ大統領は数十年間主流メディアと対立してきたが、これを公式化したのは前例のないことだ」とし、「報道の自由、政府とメディアの関係に対する懸念が高まっている」と指摘した。ポインター研究所のシニアライターであるトム・ジョーンズ氏は1日のコラムで「報道に対するトランプ大統領の攻撃が日増しに露骨になっている。ほぼ毎日報道を攻撃している」とし、「このページはいつか消える可能性が高いが、トランプ大統領は報道を止めることはできないだろう」と述べた。
トランプ大統領は先月14日、大統領専用機エアフォースワンで性犯罪者エプスタイン氏の淫らな手紙に関する質問をするブルームバーグの記者に「静かにしろ、豚(piggy)」と言って物議を醸し、先月18日ABCニュースの記者がサウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマーン皇太子に対し、2018年にサウジの工作員がWPのコラムニストを殺害した事件について質問すると「反抗的で、ひどい質問だ。君はひどい記者だ」と非難した。暴言だけでなく、トランプ大統領は自身に批判的な放送をした放送局の免許を取り消すべきだと公然と圧力をかけることもあった。















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