
ドナルド・トランプ米大統領は、米国がウクライナ戦争の終結に向けた協議を続けるなか、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領の対応に「失望している」と不満を示した。
トランプ大統領は7日(現地時間)、ワシントンのケネディ・センター名誉賞の授賞式に出席するため会場に到着し、取材に応じた。この席で「ロシア、ウクライナとの協議で次のステップは何か」と問われると、「われわれはウラジーミル・プーチン露大統領と対話してきたし、ゼレンスキー大統領を含むウクライナの指導者たちとも話を続けている」と説明した。
そのうえで、「ゼレンスキー大統領が、数時間前までこちらの提案に目を通していなかったことには、少し失望している」と語った。
トランプ大統領が言及した「提案」は、米国がウクライナ側に提示した最新の戦争終結に向けた案とみられるが、具体的な中身は公表されていない。
前日までの3日間、米国のスティーブ・ウィットコフ特使と、ウクライナ側のルステム・ウメロウ国家安全保障・国防会議書記ら両国代表団は、米フロリダ州で協議を行った。しかし目立った合意には至らず、この点へのいらだちがトランプ大統領の発言に反映されたとの見方も出ている。
ゼレンスキー大統領は前日、ウィットコフ特使ら米代表団と電話会談を行ったと明らかにし、「米国との今後の協議に向けた次のステップと枠組みに合意した」と述べていた。
トランプ大統領は今回、「ゼレンスキー大統領の国民は、その提案を歓迎するはずだ。しかし彼自身は、まだ目を通していなかった」とも語った。
さらに「ロシアは本来ならウクライナ全土の掌握を望んでいるだろうが、今回の米国の提案にはおおむね満足しているように見える」とした一方で、「ゼレンスキー大統領がその提案に満足しているかどうかは、はっきりしない」と述べ、ウクライナ側の対応に重ねて疑問を呈した。















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