ユーモアと政治の融合で注目集め
公権力による鎮圧を困難に

米国右派の「ミーム」から反トランプデモの象徴へ
米国右派の「ミーム」として知られていた「カエル」がドナルド・トランプ米政権に抗議するデモの象徴として注目を集めている。全米各地で続く反トランプ集会にカエルの着ぐるみ姿が相次いで登場していると、英「BBC」が28日(現地時間)に報じた。
「BBC」によると、発端は10月に米オレゴン州ポートランドで撮影された映像だった。青いスカーフを巻いたカエルの着ぐるみ姿の男性が移民・関税執行局(ICE)の職員と対峙する様子がSNSで拡散された。この男性は市民活動家のセス・トッド氏で催涙スプレーを噴射された際「もっと辛いタマレス(メキシコの伝統料理)を食べたことがある」と冗談で言い返し、話題となった。
この「ポートランドのカエル」を皮切りに、トランプ大統領に反対する全米規模のデモ「ノー・キングス(王はいらない)」でもカエルの着ぐるみ姿が相次いで確認された。さらに東京やロンドンなど海外のデモにも広がり、恐竜やユニコーン、イモリなど派生したキャラクターが登場するケースも見られるようになった。
最近では、米国を代表する文化施設ケネディ・センターの名称に「トランプ」の名が冠されたことに抗議する集会でピンク色のカエルが主役として注目を集めたという。こうした人気を受け、米アマゾンではカエルの着ぐるみ衣装が値上がりし、品切れになる事態も起きていると「BBC」は伝えている。
興味深いのは、カエルがつい最近まで米右派の象徴とされていた点だ。代表例がインターネットミームとして有名な緑色のカエルのキャラクター「カエルのペペ」である。ペペは2016年の米大統領選挙でトランプ支持者の間で広まり、トランプ大統領自身がSNSで共有したことでさらに有名になった。
こうした右派の象徴だったカエルが反トランプ陣営に取り込まれた背景について、「BBC」は「米社会では左右を問わずユーモアと政治が混ざり合っている」と指摘し「トランプ時代のデモを特徴づける現象になっている」と分析した。一見すると幼稚に見えるが、そのユーモアさが人々の視線を集め、主張を効果的に伝えているという。
さらに、このような反政府デモの幼稚さが逆説的にトランプ政権の強硬な対応を難しくしているとの見方もある。米カリフォルニア大学のラリー・ボガード教授は「BBC」に対し「ユーモアを交えたデモに公権力が暴力で応じれば、状況はさらに悪化する」と述べ、滑稽な格好の反トランプデモ隊を「危険な扇動者」として断罪するのは容易ではないと分析している。













コメント0