
米連邦最高裁判所がドナルド・トランプ大統領による相互関税措置を違法と判断したことを受け、ウォール街が「関税返還請求権」市場に注目している。すでに徴収された1,330億ドル(約20兆7,310億円)相当の関税が今後返還される可能性が高まったとみて、請求権の買い入れに動いているという。
25日(現地時間)、米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)によると、最高裁判決後、関税返還請求権は額面の約40%水準で取引されている。判決前のおよそ20%水準から急騰した形だ。
関税返還請求権の取引はクレームトレーディング(請求権取引)の一種で、税還付請求権や破綻企業の債権などを割安で取得し、将来の回収益を狙う仕組みだ。過去にはヘッジファンドが経営破綻した暗号資産交換業者のFTXやリーマン・ブラザーズ関連の請求権を取得し、大きな利益を上げた例もある。
今回の関税返還請求権も、実際に返還が行われるかどうかや、返還までに要する期間の不確実性を織り込んで価格が形成されている。企業が実際に返還を受けられるのか、どの程度の時間がかかるのか不透明な状況を投資機会として捉える動きが広がっているようだ。
最高裁は判決で、政府が過去10か月間に徴収した1,330億ドル規模の関税について返還義務があるかどうかは判断せず、具体的な返還の可否は下級審に委ねた。それにもかかわらず、請求権価格が急騰した背景には、数年を要しても最終的に返還が実施される可能性が高いとみる投資家が増えていることがあるとみられる。
請求権を取得した投資家には、運用資産総額(AUM)が300億ドル(約4兆6,750億円)を超えるキングストリート・キャピタル・マネジメントやアンカレッジ・キャピタル・アドバイザーズも含まれる。さらにジェフリーズ、オッペンハイマー、スティフェルといったウォール街の投資銀行も手数料を得て企業と投資家を仲介する形で取引を後押ししているという。
金融アドバイザリー会社アセット・エンハンスメント・ソリューションズのニール・セイデン・マネージングディレクターは「今40%や45%で売却するのか、市場環境の変化を待ってさらに上昇を狙うのか、それとも長期的に100%回収を見込んで保有するのかが焦点だ」と述べた。
コストや時間を負担できる企業の中には、国際貿易裁判所に直接、関税返還を求める訴訟を起こす動きも出ている。WSJは、これまでに少なくとも1,800社が関税返還訴訟を提起しており、参加企業はさらに増える見通しだと伝えている。
















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