イラン、米防空・迎撃網の弱点を見抜き集中攻撃
米防空兵器の備蓄消耗を狙う長期戦…中東全域へ予想外の攻撃拡大

米国とイスラエルと戦争状態にあるイランが戦術を継続的に調整していると、米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が10日(現地時間)米軍関係者や専門家の話として報じた。
実際にイランは、2025年6月にイスラエルと戦った12日間の戦争で把握した米国の弱点を重点的に攻撃している。また、事前警告なしに目標を攻撃したり、攻撃対象をイスラエルから中東全域へ拡大したりするなど、過去とは異なる戦術を見せている。
イラン、米国の中東防空・迎撃網の弱点に集中攻撃「12日間戦争の教訓」

関係者3人は、イランが純粋な火力では米国やイスラエルに対抗できないことを認識している一方、米軍の弱点である中東地域の兵力や資産を防護する迎撃・防空体制を狙っている可能性があると述べた。
昨年6月の12日間戦争では、米国とイスラエルの防空システムの備蓄が大きく減少した。米戦略国際問題研究所(CSIS)が昨年12月に発表した報告書によると、米国は当時の戦争期間中に高高度ミサイル防衛システムTHAADの迎撃ミサイルを100~250発発射し、これは米国防総省の保有量の20~50%に相当したという。米軍はさらにSM3ミサイル約80発を使用し、これは備蓄量のほぼ5分の1に当たるとされる。
米国ジョンズ・ホプキンス大学のイラン専門家バリ・R・ナスル教授は「12日間戦争から得た教訓を、彼らがどれほど迅速に吸収し実行に移したのか驚くべきことだ」と述べ「彼らは迎撃ミサイルやTHAAD、パトリオットなどの防衛能力において我々に弱点があることを認識した」と指摘した。
事前警告なく奇襲…攻撃範囲を中東全域へ拡大

また、2025年にはイランがカタールのアルウデイド空軍基地など米軍駐留施設を攻撃する前に警告を発していたのに対し、今回は同基地の早期警戒レーダーシステムを事前警告なしに攻撃し損傷を与えた。さらに米軍が駐留するクウェートのキャンプ・アリフジャンにあるレーダードーム3基も攻撃した。
NYTはこうした攻撃からイランが米軍の通信や調整能力を妨害し、米国の防空体制に打撃を与えようとしている可能性が示唆されると分析した。
イランはイスラエルだけでなく、米軍が駐留するカタール、クウェート、アラブ首長国連邦(UAE)、サウジアラビア、イラク、バーレーンなど広範囲を攻撃対象としている。
ピート・ヘグセス米国防長官は、これほどの規模の報復は想定していなかったと認めつつ、結果的に逆効果を招いているとの見方を示した。
さらに、イランは攻撃を継続できるだけの兵器を備蓄している可能性もある。
2人の米軍関係者は、米国がイランのすべての発射基地を把握しているわけではなく、イランが主要目標を攻撃するのに十分なミサイルを保有している可能性があると述べた。
ナスル教授は「イランは米国の弾薬やミサイルの備蓄を消耗させた後でも、米軍兵力や資産、同盟国を標的にする発射能力を一部保持している可能性がある」とし「イランの最初のミサイルとドローンによる攻撃は突破口を開く役割に過ぎず、その後に極超音速ミサイルを含むより高度な兵器が投入される可能性がある」との見方を示した。
NYTはまた、米国当局者や専門家がイランは戦闘能力を完全に失っていないことを日々示しており「指導部を失った政権」のようには行動していないと指摘していると伝えた。














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