
米国がイラン製シャヘド・ドローン(無人機)を逆設計して作ったルーカス・ドローンがイラン戦争で大きな役割を果たしていると、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が1日(現地時間)に報じた。
米国が使用する強力で安価な攻撃ドローンは、400を超える米国のドローンのスタートアップ製品でも、シリコンバレーの創造性が生んだ産物でもない。米軍がイランの技術を逆設計して直接設計したルーカス・ドローン(FLM-136)が戦争初期からイランの軍事目標を壊滅させてきたが、スタートアップが生産するドローンは今回の戦争でほとんど使用されなかった。
ルーカスという名称は低価格の無人戦闘攻撃システム(low-cost unmanned combat attack system)の頭文字を取ったものだ。米軍が2年足らずで設計図から実戦配備まで完成させた武器だ。ルーカスの誕生は米国防総省が高価な武器を長期間にわたって購入してきた方式から脱却した事例で、業務のやり方を変え、現代戦にうまく備えられることを示している。
高官の国防当局者によると、ルーカスはイランの武器施設、シャヘド・ドローンの製造施設、防空拠点などの軍事およびイスラム革命防衛隊(IRGC)施設への空襲に投入され、戦争初期の数日間でイランのドローン攻撃を83%減少させるのに貢献したと評価されている。
ルーカスは米中間の紛争可能性に備える過程で開発された。米中間で紛争が発生した場合、米国が2週間以内に主要弾薬をすべて使い果たすというウォーゲームの結果がきっかけだった。軍は対策として大量かつ迅速に生産でき、長距離飛行が可能で、経済的な負担が大きくない安価なドローンの開発を望んだ。
ロシアがシャヘドを改造したドローンを毎月4,000機ウクライナに投入し、ドローンの有用性を証明したことが大量の低価格ドローンの必要性を裏付けた。米国のジョー・バイデン前政権時代に米国防総省のあるグループがイラン製シャヘド・ドローンを逆設計して自前のドローンを製作するというアイデアを提案し、米軍研究開発室の小規模チームがウクライナで回収したシャヘドを分解して攻撃ドローンを製作する計画を立てた。
米国が他国の軍事技術を逆設計して武器を製作したのは、半世紀以上前にソ連製の浮橋を逆設計して以来初めてのことだ。元高官の国防当局者はルーカスを「ドローン界のトヨタのカローラ」と表現した。最高級の機能や部品を備えてはいないが、安価で大量生産できるように設計されたという意味だ。
ルーカスの生産費は1機あたり1万〜5万5,000ドル(約159万3,900円~876万6,700円)で、シャヘド・ドローンと同程度だ。イラン攻撃に数百発が使用されたトマホーク・ミサイルは1発あたり最低200万ドル(約3億1,900万円)だ。
米国防総省は政府が知的財産権を保有するルーカスの生産に複数の製造業者を参加させて大量生産している。アリゾナ州スコッツデールのSpektreWorksとアラバマ州ハンツビルのIntegration Innovationがドローン製作業者に選ばれ、さらに3社が選定される予定だ。各業者は毎月300機ずつ生産することになる。
海兵隊が初めてルーカス6,000機を注文した状態でイランとの戦争が始まり、米中央軍に移管され、2月に初めて実戦投入された。一方、ある電子戦の専門家は、ルーカスが防空網の弱いイランでは成功を収めたが、他の戦場でも主役になるのは難しいと指摘した。イランはドローンを妨害する衛星航法装置の干渉能力が事実上ないが、中国との紛争が発生した場合は状況が全く異なるという。
米国は安価なドローン攻撃を防ぐ技術も大きく不足している。イラン支援の民兵が小型ドローンで米軍基地を攻撃するのも適切に防御できない状況だ。














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