
2011年に起こった原発事故の影響で観光客が途絶えていた福島が、最近「ダークツーリズム」の名所として注目を集めている。
24日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)によると、福島第一原発事故から15年が経過した現在、同地域には多くの観光バスが行き交っているという。
こうした動きは、災害や悲劇の現場を巡る「ダークツーリズム」の一環とみられている。
地元ではこれを「ホープツーリズム」と呼び、事故後の復興の歩みや教訓を直接学ぶ教育的意義を掲げている。航空・旅行アナリストで帝京大学非常勤講師の鳥海高太朗氏は、「悲劇の現場を直接見て、自ら考えることに大きな意味がある。楽しむためというより、学ぶための旅だ」と説明している。
見学にあたっては、本人確認や入構証の発行、携帯線量計の貸出などの手続きが必要だが、現在は防護服を着用せず訪問できる。バス移動中には、原子炉から汲み上げられた処理水の貯蔵タンク数百基が並ぶ様子を確認できるほか、展望台からは水素爆発で損傷した原子炉建屋や、現在進行中の廃炉作業の現場を直接目にすることができる。
観光客の流入により、2024年には福島第一原発周辺12市町村の観光客数が事故前の水準に回復し、その後も増加傾向にある。だが一方で、一部地域では依然として居住制限が続いており、住民の帰還・再定着は遅れているのが現状だ。
福島第一原発の廃炉作業は、溶け落ちた核燃料約880トンの取り出しを含め、完了まで数十年を要する見通しだ。莫大な費用が投じられるなか、長期的な廃棄物処分の目途は立っていない。













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