平和主義の前提に揺らぎ、8割超が危機感

「平和憲法」を掲げるなか、8割を超える人が平和主義の前提が揺らいでいると考えていることが、世論調査で明らかになっている。
朝日新聞が27日に発表した3~4月の世論調査によると、「憲法の平和主義は、世界の国々の人々が平和を求め、協力する世界を前提としている。この前提が揺らいでいると思うか」との質問に対し、「揺らいでいる」と答えた人は83%に上っている。
一方、「揺らいでいないと思う」との回答は14%にとどまる。
「揺らいでいる」との回答はすべての年齢層で多数を占め、高市早苗内閣の支持層でも81%、与党・自民党の支持層でも80%に達した。
平和憲法と呼ばれる日本国憲法第9条は、太平洋戦争などを起こして敗戦した後、戦争や武力行使の永久放棄、戦力の不保持などを定めている。戦力の不保持をめぐっては、自衛隊の存在が違憲に当たるのではないかとの議論を招いてきた。自民党などの改憲勢力は、憲法改正によってこの問題の解消を図っている。
特に、保守色の強い高市早苗首相は、改憲に向けた動きを加速させている。
圧倒的な軍事力と経済力によって他国を従わせる「力による平和」を目指す、米国のドナルド・トランプ大統領の姿勢については、「評価しない」との回答が84%だった。「評価する」の10%を大きく上回った。
朝日新聞は、米国が主導してきた「法の支配」に基づく戦後の国際秩序が揺らぐなか、トランプ大統領に対する世論の厳しい見方が浮き彫りになったと分析している。
また、中国の軍事力に脅威を感じるかを尋ねた質問では、「感じる」との回答が84%を占めた。「感じない」は13%だった。
中国の習近平国家主席が2012年11月に最高指導者となる直前、朝日新聞が実施した調査では、同じ質問に対し、「感じる」が74%、「感じない」が22%となっていた。
朝日新聞は、習近平国家主席の就任後、中国が軍備を増強しており、世論の警戒感が高まっているようだと分析した。
今回の朝日新聞の調査は、全国の有権者3,000人を無作為に選び、3~4月に郵送方式で実施された。有効回答は1,827件で、回収率は61%となっている。













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