
最近の人工知能(AI)ブームを追い風に史上最高値の更新を続けていた米国の半導体株が、12日(現地時間)に急落した。短期間で過熱した上昇局面に対し、利益確定の売りが一斉に広がったためだ。
この日のニューヨーク株式市場では、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)が取引時間中に一時6.8%下落し、約1年ぶりの大幅安を記録した。その後は下げ幅を一部縮小したものの、終値は3%安だった。ただ、年初来の上昇率はなお60%を超えている。
米国のブロードコム、インテル、マイクロン・テクノロジーはこの日、S&P500種株価指数とナスダック100指数の構成銘柄の中でも、下落率が大きい銘柄に含まれた。
なかでも米国のクアルコムは12%急落し、半導体株安を主導した。AMDも3%超下落し、足元でAIメモリー関連の上昇をけん引していたマイクロン・テクノロジーも4%超値を下げた。マイクロン・テクノロジーは直近1か月で50%以上急騰していた銘柄でもある。
年初から急騰していたインテルも6.8%安となった。ただ、同社株は今年に入ってからなお220%超上昇している。マイクロン・テクノロジーもこの日は3.6%下落したが、年初来の上昇率は160%を上回る水準にある。
一方、米国のエヌビディアは0.6%上昇し、主要半導体株の中で唯一プラス圏で取引を終えた。今年に入って相対的に上昇率がやや抑えられていたうえ、来週の決算発表を前に買いが続いたとの見方が出ている。
市場では、最近のAI関連半導体株ラリーのスピードがあまりに速かったとの警戒感が強まっている。
米国のアイアンサイド・マクロエコノミクスのバリー・ナップ・マネージングパートナーはブルームバーグに対し、上昇ペースが急すぎたため投資家の不安が高まり、急騰後に持ち高を減らすのは自然なリスク管理だと語った。そのうえで、業績成長のシナリオが鈍化したとみるべき根本的な変化は、なお見当たらないとの認識を示している。
米国のサスケハナ・インターナショナル・グループ(SIG)のクリス・マーフィー・デリバティブ戦略共同責任者は、歴史的な水準まで進んだ半導体株ラリーが永遠に続くことはなかったと指摘した。今回の調整はむしろ遅かったとの見方を示しつつも、AI投資ブームに乗り遅れることへの不安が依然として強いため、下落が長引く可能性は低いと述べている。
実際、市場では追加下落に賭ける動きも出た。フィラデルフィア半導体株指数の逆方向の日次騰落率を3倍で追うETF「SOXS」は、この日9%超上昇した。半導体株安を見込んだコールオプションの取引量も急増している。
さらに、市場では今週予定されている米中首脳会談も変動要因として注目されている。半導体産業が米中の技術覇権争いの中核に位置しているだけに、一部の投資家が会談前にポジション圧縮へ動いたとの分析も出ていた。
米国のSLCマネジメントのデック・ムラキ・マネージングディレクターは、半導体株は米中交渉の中心にある業種だと説明した。そのうえで、会談後の変動性拡大に備え、投資家が現金を確保しようとする動きがみられると述べている。
ただ、ウォール街ではAIインフラ投資の拡大基調そのものはなお堅調だとの見方が優勢だ。
米国のウェーブ・キャピタル・マネジメントのリース・ウィリアムズ首席ストラテジストは、市場全体に投資資金が分散するまでは、資金が引き続きAI・半導体セクターに流入する可能性が高いと指摘した。現時点ではなお、強気派が相場を主導しているとの見方を示している。













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