
ドナルド・トランプ米大統領が19日(現地時間)、テキサス州の共和党上院議員予備選で、4期目の現職であるジョン・コーニン上院議員ではなく、「MAGA(米国を再び偉大に)」路線に近いとされる対立候補への支持を表明し、共和党内で波紋を広げている。
トランプ大統領は同日、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、「われわれの偉大なMAGA運動に極めて忠実な人物だ」として、上院議員選への出馬を表明しているテキサス州のケン・パクストン司法長官への支持を明らかにした。
米政治専門メディアのポリティコによると、共和党のリサ・マコウスキー上院議員(アラスカ州)は、トランプ大統領の決定について「極めて失望した」と述べ、「この議席を危うくすることになる」と懸念を示した。その上で、「テキサス州の議席を失う可能性がある」とし、「パクストン氏への支持が、どうして大統領の立場を強化することにつながるのか」と疑問を呈した。
トランプ大統領による今回の支持表明は、共和党指導部の方針とも真っ向から対立している。共和党のジョン・スーン上院院内総務(サウスダコタ州)や、全国共和党上院委員会(NRSC)委員長を務めるティム・スコット上院議員(サウスカロライナ州)らは、コーニン議員を支持している。このため、今回の予備選は、トランプ大統領の党内での影響力を占う試金石になるとみられている。
パクストン氏は2015年、証券詐欺の罪で起訴されたことがある。また、2023年には収賄や職権乱用などの疑惑をめぐり、共和党が多数を占めるテキサス州下院で弾劾訴追案が可決された。ただ、いずれの件でも有罪判決を受けたり、失職したりはしていない。
共和党穏健派のスーザン・コリンズ上院議員(メイン州)は、「パクストン氏は倫理面で問題の多い人物だ」と指摘したうえで、「コーニン氏は大統領の支持を受けるに値する」と述べた。
テキサス州共和党は、11月の上院議員選挙の候補者を決める予備選の決選投票を26日に実施する。投票まで1週間を切った段階で、トランプ大統領が特定候補への支持を表明したことに注目が集まっている。特に、支持対象が現職議員ではない点が波紋を広げている。

トランプ大統領に対し、数か月にわたってコーニン氏への支持を働きかけてきたとされるスーン氏は、「コーニン氏とその再選への支持を引き続き維持する」と述べた。
コーニン氏は24年間にわたり上院議員を務めており、現在5選を目指しているが、今回はトランプ大統領に対立候補を支持される事態となった。トランプ大統領はコーニン氏について、「良い人物で、これまで良好な関係を築いてきたが、厳しい時期に私を支持しなかった」と投稿した。
コーニン氏はこれまでトランプ大統領の政策路線に歩調を合わせてきたが、2023年にトランプ氏の再選可能性に否定的な見方を示し、「彼の時代は終わった」と発言したことで、トランプ氏の不興を買ったとの見方が出ている。
民主党は、トランプ大統領によるパクストン氏支持について、1988年以来初めてテキサス州の上院議員選挙で勝利する好機になるとして、歓迎する姿勢を示した。
民主党のチャック・シューマー上院院内総務(ニューヨーク州)はこの日、連邦議会議事堂で記者団に対し、「われわれはテキサスで勝利するとみている」と語った。














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