
米トランプ政権が有事の際、欧州同盟国への戦略爆撃機や軍艦、潜水艦などの軍事支援を大幅に削減する計画を立てているとの報道が出た。ドイツメディアのデア・シュピーゲルは26日(現地時間)、「先週、米国のピート・ヘグセス国防長官の特使がベルギー・ブリュッセルにある北大西洋条約機構(NATO)本部を訪れ、NATO加盟国に該当内容をブリーフィングした」と報じた。
この件に詳しい情報筋3人はロイター通信に「トランプ政権が危機時にNATOに提供する軍事能力を縮小する点をNATO同盟国に伝える方針だ」と明かした。報道によると、米国は有事の際に欧州へ投入する戦略爆撃機の支援規模を、従来の半分に削減する方針だという。米海軍もNATOに提供する駆逐艦の数を減らし、潜水艦はもはや支援しない方針だ。
この計画が現実化すれば、米国が危機状況で欧州に提供する戦闘機の数は3分の1に減少する見込みだ。さらに、米国が欧州に提供する武装ドローン(無人機)の規模も大幅に縮小すると明らかにしたため、欧州は偵察用ドローンも自ら確保しなければならない課題を抱えることになった。NATO側はデア・シュピーゲルに「これまでNATOの戦力計画には『米国への過度な依存』があった」とし、「欧州とカナダが国防投資を増やしているため、同盟内の軍事的責任が再調整される可能性がある」と説明した。
米国のドナルド・トランプ大統領は政権1期目から、米国がNATOの防衛任務を過度に負担していると不満を表明し、防衛費の増額を圧迫してきた。1月には米国の安全保障に必須だという理由でNATOの一員であるデンマーク自治領グリーンランドの併合意志を示し、大西洋両岸の緊張をさらに高めた。

2月28日にイランに対する軍事作戦を開始した後、欧州諸国が米国の軍艦派兵要請などを拒否し、戦争を助けなかったことに激怒したトランプ大統領は、NATO脱退の可能性を再度取り上げた。現在、米国はドイツ駐留の米軍数を大幅に削減すると同時に、戦争などの大規模危機が発生した際にNATOに送ることを約束した米軍兵力を減らすと通告した状態だ。
欧州に駐留する米軍の削減は平時状況を前提としているが、今回通告した米軍能力の縮小は実際の戦争発生時を想定しているため、欧州の安全保障に甚大な打撃を与えることになるという懸念が出ている。NATO変革連合軍のピエール・ヴァンディエ最高司令官は19日、ブリュッセルの記者会見で「速度、量、ソフトウェア、ドローン、電子戦、宇宙、データ分野で我々がやるべきことは多い」とし、「今より多くやるだけでは十分ではない」と述べた。
実際、NATO加盟国はポーランドとバルト三国を中心に防衛費支出を急激に拡大しているが、実際の戦争に投入する戦力を準備し、これを実戦に出すまでには相当な時間がかかると見られている。例えば、ドイツの場合、戦車「レオパルト2 A8」105両は2030年に納入を終える予定であり、戦闘機や防空網の生産待ちに加え、操縦士や整備要員の育成まで考慮すると、実戦配備までには数年を要する可能性がある。
何よりも欧州は依然として情報・監視・偵察、空中給油、指揮統制、防空網、弾薬の備蓄、長距離精密打撃などの核心分野で米国依存度が絶対的な状況だ。欧州が内心戦々恐々としている間に、イラン戦争の出口戦略を模索している米国は、終戦直後にNATOなど同盟に対して本格的な「請求書」を突きつけると見られる。
米国のマルコ・ルビオ国務長官は22日、スウェーデンのヘルシンボリで開催されたNATO外相会議で「率直に言ってトランプ大統領は一部のNATO同盟国の中東作戦に対する対応に失望している」とし、7月初めにトルコのアンカラで開催されるNATO首脳会議で同盟内部の分裂問題をテーブルに上げることを示唆した。
NATOにおける米国の役割の変化はアジア諸国とも無関係ではないという懸念が出ている。同盟国が安全保障負担をより多く負わなければならないというトランプ大統領の主張はイラン戦争を契機にさらに強まる見通しだ。欧州有事の軍事支援縮小計画はアジア諸国にも自立圧力を高める可能性が大きい。
また、米国が同盟国防衛への関与を従来ほど担おうとしない局面は、ロシアや北朝鮮にとって新たな機会として受け止められる余地がある。何よりも「アメリカ・ファースト」を武器に同盟国との経済・安全保障の対立を繰り広げるトランプ大統領の同盟軽視の姿勢は、欧州を超えてアジア諸国の不安感まで高めているとの指摘がある。













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