
ドナルド・トランプ米大統領が自身に批判的な共和党議員を相次いで政界から排除している。ただし、こうした動きがかえって、残り任期中に彼らがトランプ大統領を意識することなく公然と反発する余地を広げているとの見方が出ている。
米紙ワシントン・ポストは27日(現地時間)、トランプ大統領が共和党内の反対派議員の再選阻止を進める中、引退や敗北によって再選圧力から解放された議員らが逆に公然とトランプ大統領に対抗し始めていると報じた。
前日に行われた米テキサス州の共和党上院予備選では、現職のジョン・コーニン上院議員が、トランプ大統領の支持を受けた「MAGA(米国を再び偉大に)」路線のケン・パクストン州司法長官に約30ポイント差で敗れた。
4期を務めたコーニン議員は上院共和党指導部の全面的な支援を受けていたが、トランプ大統領による公開支持の前に敗北を喫した。
トランプ大統領がコーニン議員ではなくパクストン長官を支持した背景には、上院共和党指導部への不満があるとみられている。特に、フィリバスター(議事妨害)制度の廃止など、トランプ大統領が求める政策課題に対して上院指導部が消極姿勢を示してきたことが影響したとの見方が強い。
一方で、トランプ大統領が党内反対派を追い出す過程が逆効果を招いているという分析もある。再選への懸念がなくなった議員たちが、トランプ大統領への配慮を必要とせず、批判のトーンを強めているためだ。
共和党は現在、上院で53対47の多数を握るが、離反票が増えればトランプ政権の重要法案の成立に実質的な支障が生じかねないとの懸念も出ている。コーニン議員以外にも、すでに複数の共和党上院議員がトランプ大統領の政策に公然と異議を唱えている。

実際、トランプ大統領との対立の末に引退を表明したノースカロライナ州選出のトム・ティリス上院議員は最近、トランプ政権の政策を相次いで批判している。
ティリス氏はトランプ政権が推進する約18億ドル(約2,867億2,300万円)規模の反武器化基金について「とんでもなく愚かな政策だ」と批判し「ならず者たちのための金のばら撒き」と切り捨てた。
この基金をめぐっては、ジョー・バイデン前政権時代に捜査や処分を受けたトランプ支持者への補償を目的とするとの批判が出ている。
また、2021年のトランプ大統領の弾劾裁判で有罪票を投じたルイジアナ州選出のビル・キャシディ上院議員も予備選敗退後、反トランプ色を鮮明にしている。
キャシディ氏はトランプ大統領が連邦予算でホワイトハウスの舞踏会場建設を進めようとしていることについて「ルイジアナ州の納税者を愚弄する行為だ」と批判し「有権者が求めているのは物価高や医療費の解決であって、舞踏会場ではない」と訴えた。
さらに、トランプ大統領が議会の承認なしにイランへの追加空爆に踏み切ることを制限する決議案にも賛成票を投じ、政権との対立姿勢を鮮明にした。
このように共和党内で公然たる反トランプの動きが広がるなか、予備選が進むにつれて再選への懸念から解放される議員が増えれば、党内の反発は一段と強まる可能性がある。
ラマー・アレクサンダー元上院議員(テネシー州選出)はCBSニュースで「トランプ大統領が自身を支えてきた共和党上院議員まで次々と排除し続ければ、今後7か月間、自らの政策課題を上院で成立させるのは難しくなるだろう」とし「共和党議員はこれまで以上に自由に自らの考えを語るようになる」と予測した。














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