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ウクライナ無人機、キルゾーン・物流網・エネルギー施設を“同時攻撃”…「ロシア・ウクライナ戦争、新局面へ」

望月博樹 アクセス  

ウクライナのドローン攻勢、前線からロシア深部まで同時打撃 戦争は新局面へ

引用:ウクライナ軍総参謀部(ZSU)のX
引用:ウクライナ軍総参謀部(ZSU)のX

ウクライナ軍は、戦闘用に改良した無人機(ドローン)で、前線付近から1,000キロ以上離れた後方地域までロシアへの圧力を強めている。兵士が交戦する前線一帯を「キルゾーン(殺傷区域)」に変えて移動を遮断し、中距離の物流網を攻撃する一方、ロシア深部のエネルギー施設にも打撃を加える多層的な攻勢を展開している。

米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)は10日(現地時間)、ウクライナ軍が改良したエンジンとバッテリー、スターリンクの衛星通信、人工知能(AI)による標的識別機能を搭載したドローンを使い、前線後方の装甲化されていない輸送トラックや列車を集中的に攻撃する「物流封鎖」作戦を進めていると報じた。この攻勢により、ロシア軍では燃料不足が発生し、兵力交代も難しくなったため、前線での活動が減少しているという。

ウクライナは自国のドローン工場の生産量を増やし、現在は月5,000回以上の中・長距離攻撃が可能な水準に達している。ウクライナのミハイロ・フェドロフ国防相は先月、前線から50キロ以上後方への攻撃回数が4月比で2倍に増えたと明らかにした。ウクライナのオープンソース調査プロジェクト「トーチニ」は、5月の1か月間に前線から30~160キロ離れた軍用車両や補給網施設への攻撃130件の位置を特定している。

この攻勢は、▲前線キルゾーン(近距離)▲物流封鎖(中距離)▲エネルギー・軍需工場への攻撃(遠距離)という3軸が同時に機能する構造となっている。米シンクタンクの戦争研究所(ISW)は最近の分析で、こうした動きを「戦争の新局面に入った」と評価したとNYTは伝えた。また、ウクライナの研究グループ「ディープステート」を引用し、5月は2023年以降で初めて、ロシアが獲得分を差し引いた純ベースで領土を失った月だったと報じている。ウクライナ軍のオレクサンドル・シルスキー総司令官は「5月の1か月間に約104平方キロを奪還した」と明らかにした。

ただ、ウクライナの状況を楽観視することはできない。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、パトリオット防空迎撃ミサイルの在庫が危機的水準に達したと警告しており、ロシアはその脆弱性を突いてキーウなど主要都市への攻撃を続けている。ウクライナによるドローン攻勢の持続可能性は、兵器生産をどこまで拡大できるかに左右されるとの見方もある。フェドロフ国防相は先月、「物流封鎖」作戦用の兵器開発に1億1300万ドル(約181億1,500万円)以上を投じる計画を発表した。

ドイツのドローン企業クアンタム・システムズのフロリアン・ザイベル共同CEOは、独紙フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)のインタビューで「ウクライナによる物流網攻撃により、ロシア占領下のクリミア半島ではすでに燃料配給制が始まっている」と述べた。さらに「最近のロシアによるウクライナ都市への大規模攻撃は、一種の切迫した行動だ」と語り、「この状況が続けば、ロシアは実際に戦争で敗北する可能性があることを明確に認識している」と指摘している。

引用:Daum
引用:Daum
望月博樹
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