
約100億年前の宇宙に存在したが、遠すぎて見えなかった超大質量ブラックホールの質量が初めて測定された。太陽質量の約60億倍に達することが確認され、ブラックホールが銀河よりも速く成長した可能性が示唆された。
延世大学は、天文宇宙学科のチ・ミョングク教授が参加した国際共同研究チームが、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いて、約100億年前の宇宙に存在した非活動性超大質量ブラックホールの質量測定に成功したと8日に発表した。研究結果は4日に国際学術誌『Science』に掲載された。
銀河中心のブラックホールは2種類に分類される。活動性ブラックホールは物質を活発に吸収し明るい光を放つが、非活動性ブラックホールは物質吸収が終わり光を放たない。活動性ブラックホールは遠い宇宙でも観測可能で質量測定が比較的容易だ。非活動性ブラックホールは周囲の星の運動速度を測定して質量を推定する必要がある。そのため、星の動きを詳細に分析できる約6億光年以内の近い宇宙にあるブラックホールのみ研究が可能だった。
研究チームは重力レンズ現象を利用して、さらに遠くにある非活動性ブラックホールの測定に成功した。重力レンズは前方の重い天体が後方天体の光を曲げて拡大して見える現象だ。
重力レンズ効果で遠い銀河を約30倍拡大してJWSTで観測した。研究チームはブラックホール周辺の星の動きを測定してブラックホールの質量を算出した。
研究に参加したチ教授とチャ・サンジュン研究員はレンズモデリングの研究を行った。レンズモデリングは重力レンズの拡大率を計算する作業だ。異なる7つの研究グループが独立して構築したレンズモデルを比較・検証し、測定の信頼性を確保した。
分析の結果、ブラックホールの質量は太陽の約60億倍と測定された。ブラックホールが属する銀河の規模に比べて非常に重いことが判明した。
一般的にブラックホールは銀河内の全体の星質量と一定の比例関係を保ちながら成長すると考えられている。観測されたブラックホールは銀河の星質量に対するブラックホール質量の比率が同時期の銀河よりも約10倍高い。
研究チームは、これがブラックホールが銀河の成長速度よりも速く効率的に成長したことを意味すると説明した。最近JWSTが初期宇宙において、銀河の質量に比べて極めて大きな活動的ブラックホールを相次いで発見している流れと同じ文脈にあると研究チームは分析している。
研究チームは今回の成果が、これまで観測が困難だった遠い宇宙の非活動性巨大ブラックホール研究の出発点になると期待している。巨大マゼラン望遠鏡(GMT)など次世代超大型望遠鏡が稼働すれば、重力レンズの助けなしでも様々な距離の非活動性ブラックホールを直接観測できると見込まれている。













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