
トヨタ自動車は、ベストセラーの中型ピックアップトラック「タコマ」の生産をメキシコから米国へ再び移転する。ドナルド・トランプ政権の関税政策により北米のサプライチェーンが再編される中、世界の自動車メーカーによる「米国回帰」が本格化している。
7日のNHKなどの報道によると、トヨタは前日(現地時間)、米テキサス州サンアントニオ工場に36億ドル(約5,848億6,500万円)を投資してタコマの生産ラインを新設し、メキシコ工場での生産の一部を移管すると発表した。生産開始は2030年を予定しており、約2,000人の新規雇用創出が見込まれている。
サンアントニオ工場では現在、大型ピックアップトラック「タンドラ」とスポーツ用多目的車(SUV)「セコイア」を年間約20万台生産している。タコマの生産ラインが追加されることで、年間生産能力は約15万台拡大する。同工場では2010年から2021年までタコマを生産していたが、その後、生産はすべてメキシコ工場へ移管された。
今回の決定は、米国内での生産比率を高め、関税負担を軽減するための戦略とみられる。トヨタは、日本から輸入する完成車や部品だけでなく、メキシコで生産するタコマについても、米国産部品の比率に応じて追加関税を支払っている。
メキシコはこれまで、米国・メキシコ・カナダ協定(USMCA)により、一定条件を満たした自動車を実質的に無関税で米国へ輸出できたため、日本をはじめとする世界の自動車メーカーにとって主要な生産拠点となってきた。しかし、トランプ政権が現行協定の延長に否定的な姿勢を示す中、現在、協定改定に向けた交渉が進められている。
トヨタは昨年、今後5年間で最大100億ドル(約1兆6,200億円)を米国に投資する計画を発表しており、その後も米国工場への投資を相次いで拡大している。













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