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2025年07月11日金曜日
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【X混迷加速】イーロン・マスクのxAI合併強行でCEO権限剥奪、広告主と投資家が一斉に逃げ出す

引用:ニューシス
引用:ニューシス

9日(現地時間)、イーロン・マスク率いるSNSプラットフォーム「X」のCEOリンダ・ヤカリーノが辞任を表明した。

ヤカリーノは同日Xに投稿し、「表現の自由を守り、会社を再生し、Xを『何でもありのアプリ』へ進化させる責任を託してくれた彼に心から感謝する」と記した。就任からわずか2年2か月での退任だ。

ヤカリーノは2023年5月、NBCユニバーサル広告部門から抜擢されCEOに就いた。マスクは経営の前線を一歩引き、広告収益回復とブランド再建を委ねた。しかしマスクの突発的な発言と度重なる方針変更が広告主を遠ざけ、ヤカリーノの手腕を縛った。

昨年、マスクは広告主を前に「出て行け」と吐き捨て、コンテンツ管理方針も揺れ続けたことでスポンサー離れが加速した。ヤカリーノはブランド安全性を訴えて火消しに奔走したが、変わり続けるルールとマスクの介入で成果は限定的だった。

社内パワーバランスも崩れた。マスク側近のレザ・バンキがCFOに就くと、コンテンツ・マーケ予算は大幅に縮小。著名人との提携戦略はコスト問題で頓挫し、ヤカリーノは意思決定から外れていった。

決定打はXとマスクのAI企業xAIの合併だ。投資家説明会など公式の場でxAI幹部が前面に出る一方、ヤカリーノの存在感は急低下。「権限のないCEO」という声が社内に広がった。

ヤカリーノは周囲に「一部広告主の復帰で役目を果たし、xAI合併でXの収益構造も変わった今が身を引く好機」と漏らしたという。

足元では、xAI製チャットボット「グロック」が反ユダヤ投稿を表示したとしてXのコンテンツ管理体制に再び批判が集まっている。WSJは「今回の退任はX内部の権力構図がマスクとxAI側に完全に傾いた証左」と分析した。

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