
韓国の幼い子どもや青少年は勉強に追われ、精神面の健康は世界最下位であり、身体の健康も下位圏であるという調査結果が明らかになった。韓国は子どもや青少年にとって実に生きづらい国だ。一方で、基礎学力の到達度は先進国中トップだ。
13日(現地時間)、ユニセフ(国連児童基金)の児童研究調査機関である「イノチェンティ研究所」によると、韓国の子ども(5~14歳)と青少年(15~19歳)の身体の健康は40か国中28位で、精神面の健康は36か国中34位とほぼ最下位という結果になった。これらを総合すると、子ども・青少年の包括的な福祉状況は36か国中27位と下位層であることがわかる。
また、子どもの肥満率は33.9%で43か国中7位と高く、直近3年間(2020~2022年)の15~19歳の人口10万人当たりの青少年自殺率平均も10.3人と、比較対象42か国中5位という水準だった。自殺率とともに「精神的健康」分野を構成する「生活満足度」調査でも、韓国は36か国中30位だった。全体的な生活満足度を0~10点で評価する質問において、5点以上と回答した15歳の学生はわずか65%だった。この指標ではオランダ(87%)、フィンランド(82%)、ルーマニア(81%)などが上位を占め、トルコ(43%)、チリ(62%)、イギリス(62%)などが下位となった。
一方、基礎学力分野では韓国が他の先進国を上回った。韓国は79%を記録し、比較対象40か国中1位だった。以下、アイルランド(78%)、日本(76%)、エストニア(75%)が続いた。基礎学力のデータは「日常生活に支障のない程度の読解力・数学力を持つ15歳の学生の割合」として測定された。
報告書は子どもの生活の質を分析するため、3分野(精神的健康、身体的健康、生活の質)で、計6つの指標(生活満足度、青少年自殺率、子ども死亡率、過体重率、学業到達度、社会交流)を分析した。経済協力開発機構(OECD)、世界保健機関(WHO)、ユニセフなどの2018~2022年の子ども関連データが分析に用いられた。
イノチェンティ研究所は報告書で「過去5年間、ほとんどの国で生活満足度が低下し、学力が低下するという警告信号が現れた。過体重の割合も上昇した」とし、「この傾向はOECD・欧州連合(EU)諸国が子どもたちに良好な幼少期や前向きな未来のための環境を提供する上で大きな障害となっている」と指摘した。