
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は25日、オランダで開催中のNATO首脳会議の場で、トランプ米大統領と会談したと発表した。
ゼレンスキー大統領は自身のSNS「X(旧ツイッター)」に、「トランプ大統領と長時間にわたる実質的な会談を行った」と投稿し、「本当に重要な問題を網羅的に議論した」と述べ、アメリカとトランプ大統領への感謝を示した。
両者は停戦の可能性や真の平和を実現する道筋について意見を交わし、ウクライナ国民をどう守るかという現実的な対策についても話し合った。
ゼレンスキー大統領は後に改めて投稿し、国民の保護策として米製防空システムの購入についてトランプ大統領と協議したことを明らかにした。特に都市、教会、インフラの保護を念頭に置いたという。
「ウクライナはこの装備を購入し、米国の兵器メーカーを支援する準備ができている。欧州もこの取り組みに協力できる」とゼレンスキー大統領は強調した。
さらに、両者はドローンの共同生産の可能性についても話し合い、「互いにとって強化につながる」との認識を共有した。
中東での軍事作戦にも話題が及び、ゼレンスキー大統領は「米国の行動はイランの核プログラムとドローン製造能力の両方を弱体化させた。これは非常に重要だ」と評価した。
アルジャジーラによれば、会談は約50分間行われた。これは4月、ローマ法王の葬儀を機にバチカンで行われた非公式会談以来、およそ2か月ぶり。
今月カナダで開催されたG7サミットでも会談が予定されていたが、トランプ大統領の早期帰国により実現しなかった。今年2月のホワイトハウス会談は物別れに終わった経緯がある。
会談後、トランプ大統領は記者団に「ゼレンスキー大統領との会談は非常に良かった」と語ったが、停戦については議論しなかったと説明した。一方で「ゼレンスキー大統領は非常に厳しい戦いを強いられている」とも述べた。
また、「プーチン大統領はこの戦争を終わらせるべきだ。多くの人々が前例のない規模で命を落としている」と指摘した。
アメリカが供給する防空ミサイル「パトリオット」についても話題となり、トランプ大統領は「一部を提供できるか検討する。我々自身も必要だ」と語った。
「イスラエルにも供給しており、その効果は100%。信じられないほど有効だ。ウクライナは他のどんな装備よりも、それを求めている」と強調した。
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