ロシア交通相の不可解な死、航空混乱と汚職疑惑の中で解任当日に発見
ロシア交通相は更迭後わずか数時間で遺体となって発見された。
タス通信などの報道によれば、7日(現地時間)にプーチン大統領によって解任されたロマン・スタロボイト前交通相が、モスクワ郊外オディンツォボで車内に倒れており、銃撃を受けていたという。
ロシア連邦捜査委員会は自殺の可能性が高いとみて、発砲の経緯と死因を詳しく調べていると発表した。

この訃報は解任発表から数時間しか経たないうちに流れ、政界に衝撃を与えた。
具体的な更迭理由は公表されていないが、最近のウクライナによる大規模ドローン攻撃で生じた航空大混乱との関連が指摘されている。
先週末から週明けにかけてロシア全土で1,900便超が遅延し、485便が欠航するなど、深刻な混乱が続いていた。
汚職疑惑と予算横領への関与の可能性
スタロボイト氏の急死は単なる更迭を超え、より込み入った背景が存在する可能性を示している。
クルスク州知事時代に防衛施設建設費を流用した疑いが以前から取り沙汰され、後任知事のアレクセイ・スミルノフが今年4月に防衛予算横領容疑で逮捕された事実も疑惑を深めている。
ロシアメディアによると、スミルノフは取り調べでスタロボイト氏の関与を証言したとされ、同氏も大規模予算横領事件の捜査線上に浮上した模様だ。
スタロボイト氏は2024年5月に交通相に就任する前、クルスク州知事や連邦道路局長を歴任し、政界で将来を嘱望されていた存在だった。
その突然の死は政府高官に緊張をもたらし、捜査の行方次第ではクレムリン全体を揺るがす汚職スキャンダルへ発展する可能性がある。
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