
国連イエメン特使のハンス・グルンドバーグ氏は10日(現地時間)、フーシ派による紅海での民間船攻撃が激化し、2隻が沈没して死傷者が出た事態に深い懸念を示す声明を発表した。
グルンドバーグ氏はSNS「X」に投稿した声明で、7月8日に商船「イターニティC」が沈没し、死者、負傷者、行方不明者が出たことに遺憾を表した。
同氏は犠牲者の遺族に哀悼の意を伝え、負傷者の早期回復と行方不明者の無事帰還を祈念した。
また、7月6日に沈没した貨物船「マジック・シーズ」にも触れ、「民間人の命と国際航行の安全を脅かす攻撃を直ちにやめよ」とフーシ派に強く求めた。
グルンドバーグ氏は「最近の攻撃は国際海洋法違反であり、国連安保理決議2722(2024年)にも背く行為だ」と非難し、「航行の自由は守られなければならない」と強調した。
さらに、沈没船がもたらす深刻な海洋汚染のリスクは海水汚染にとどまらず、より広範な被害を引き起こす恐れがあると警告した。
同氏は「フーシ派はイエメン沖と紅海を航行する船舶への攻撃を直ちに中止し、通過中の安全を国際社会に保証すべきだ」と訴えた。
フーシ派は最近の砲撃と2隻の沈没が自らの攻撃によるものだと認めている。
彼らは「イスラエルと同盟国がガザへの攻撃と支援物資封鎖を止めない限り、作戦を継続する」と主張し、今後も攻撃を続ける構えを示した。
アデンを拠点とする国際承認政府も、フーシ派の一連の攻撃を強い言葉で非難している。
アデンを首都とするイエメンの国際的に承認された政府も最近、フーシ派の攻撃を厳しい言葉で非難している。
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