
米国最大の都市であるニューヨーク市を率いるゾーラン・マムダニ氏(34歳)が市長選で当選した。同氏は引き継ぎ委員会をすべて女性で構成する方針を明らかにした。
5日、『AP通信』によると、マムダニ氏は記者会見で「公約を着実に履行し、市民に信頼される市政を運営する」と表明した。
さらに、引き継ぎ委員会の事務総長には、政治戦略家であるエレナ・レオポルド氏を任命した。グレース・ボニーラ・ユナイテッド・ウェイ・オブ・ニューヨーク・シティ社長兼CEO、メラニー・ハルツォグ前副市長、リナ・カーン前『米国連邦取引委員会(FTC)』委員長、マリア・トーレス・スプリンガー前ニューヨーク市第1副市長も委員に加わる。
マムダニ氏は「公約に掲げた政策を1年以内に実現する自信がある」と述べ、慈悲深く有能な市政を行うと強調した。続けて、民主党予備選で競った無所属候補アンドリュー・クオモ氏からは連絡を受けていないとしたが、エリック・アダムス現市長からも連絡はなかったという。ただし、共和党候補カーティス・スリワ氏とは通話したと伝えられた。
マムダニ氏は前日のニューヨーク市長選で歴代最年少で市長に当選し、ムスリムとして初めて、南アジア系およびアフリカ出身者としても初の市長となった。
ニューヨーク市選挙管理委員会によると、200万人を超える市民が投票に参加し、56年ぶりの最多投票数を記録したという。開票率約90%の時点で、マムダニ氏はクオモ氏に9ポイント差をつけて上回った。
マムダニ氏は勝利演説で「今夜を最後にクオモ氏の名を口にすることはやめたい」と述べ、「多数を顧みない少数の利益に資する政治を終わらせ、新しい時代を開く」と語った。
続いて同日の記者会見でも「最後の数週間に見られた偏狭さと人種差別に深く失望した」と述べ、自身を標的にした数百万ドル規模の広告が相次ぎ、一部はイスラムへの憎悪を煽る内容だったと指摘した。
マムダニ氏は選挙期間中、無償保育や市内バスの無料化、市運営の食料品店設置などを公約に掲げ、財源は富裕税で賄う方針を示した。
一方、『AP通信』によると、キャシー・ホークル・ニューヨーク州知事が富裕層増税に強く反対しており、マムダニ氏が財源をどのように確保するかは不透明な状況だ。ドナルド・トランプ米大統領は当選後、ソーシャルメディアで「これからが本番だ」と投稿した。













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