
中国が、空を飛ぶ「宇宙空母」という前例のない構想を公開したことを受け、専門家の間では懐疑論が噴出している。
3日(現地時間)、英「デイリー・テレグラフ」など海外メディアは、中国が次世代の航空宇宙兵器システム構想を含む「南天門プロジェクト」を電撃発表したと報じた。
このプロジェクトの中核をなすのが、空中空母「鸞鳥(らんちょう)」だ。中国神話に登場する霊鳥にちなんで名付けられた「鸞鳥」は、全長242メートル、翼幅648メートル、最大離陸重量12万tという超巨大機として設計されている。構想では、「鸞鳥」の甲板から最大88機の無人宇宙戦闘機「玄女(げんにょ)」が発進し、極超音速ミサイルで大気圏内や軌道上の目標を攻撃するとしている。
中国の中央テレビ(CCTV)が公開した映像では、SF映画さながらの巨大な空中空母が、地球を見下ろす大気圏で飛行する様子が描かれている。その姿は、映画『スター・ウォーズ』に登場する宇宙船や、映画『アベンジャーズ』の「ヘリキャリア」を彷彿とさせる。
ドイツの国際安全保障研究所(SWP)に所属する宇宙安全保障の専門家、ジュリアナ・シュース氏は、現地メディア「ドイチェ・ヴェレ(DW)」に対し、「中国は長年、宇宙分野で米国に次ぐ2位の位置にあり、欧州を大きく引き離している。宇宙は中国指導部にとって威信をもたらす分野であると同時に、軍事戦略上も極めて重要だ」と分析した。
中国の宇宙空母、超強力兵器か宣伝道具か
一方で、この構想は現実味に乏しく「虚構」に近いとの厳しい見方も出ている。ドイツの元外交官で宇宙安全保障分析家のハインリッヒ・クレフト氏は、「現時点の技術水準から見て、このプロジェクトは完全に非現実的だ。これは一種の詐術(Humbug)であり、心理戦にすぎない」と一蹴した。
専門家が最大の課題として挙げるのは、12万tに達する想定重量だ。現在のロケット技術では、これほど巨大な構造物を宇宙空間へ打ち上げることは不可能だというのが大方の見方である。仮にモジュール分割方式を採用したとしても、天文学的な費用に加え、電力供給や冷却、推進システムなど、解決すべき技術的課題が山積みとなっている。
英「GBニュース」も、「大胆なビジョンとは裏腹に、実現可能性には強い懐疑的見方が存在する」と指摘した。一部では、中国がこうした構想を公表した背景には、軍事力を誇示し、台湾問題などをめぐる他国の関与を牽制するプロパガンダ的な目的が大きいとの見方も出ている。
オーストラリア・グリフィス・アジア研究所のピーター・レイテン客員研究員は、「中国が想像を超える先端技術、まさに『スター・ウォーズ』のような技術を開発しているかのような印象を与える効果を狙っている」と説明した。
米メディア「ナショナル・インタレスト」も、「中国は空中空母を建造していると信じ込ませたいだけだ。西側諸国に不安を与え、時間や資源を浪費させることを狙った宣伝攻勢の一環だ」と指摘。クレフト氏も「米国とのパワーゲームの中で、台湾問題を背景に意図的に発信されたメッセージだ」との見方を示した。
真の脅威は「偽の目標」の裏に
西側の専門家は、虚構的なイメージの背後に潜む「本当の脅威」に目を向けるべきだと警鐘を鳴らす。
クレフト氏は、「宇宙空母そのものは心理戦かもしれないが、中国はレーザー兵器など他の分野ではすでに他国の追随を許さない水準にある。巨大で目立つ『偽の目標』に視線を引きつける一方で、その裏では衛星迎撃レーザーや攻撃衛星といった実質的な非対称戦力を完成させる戦略である可能性がある」と分析。中国が依然として、あらゆる将来型兵器システムの研究を継続している点に注意を促した。
















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