
イランの新最高指導者モジタバ・ハメネイ氏が父の後を継承したものの、対米交渉や安全保障政策などの実権は、革命防衛隊(IRGC)の司令官グループが掌握しているとの分析が浮上している。23日付の米紙ニューヨーク・タイムズが、イラン政府関係者や革命防衛隊に近い筋の情報として報じた。
前最高指導者アリ・ハメネイ師時代は「1人による絶対的な権力集中」が特徴であったが、現在は強硬派の軍部主導による集団的な意思決定体制へ移行しつつあるとみられる。
報道によると、モジタバ氏は2月下旬の攻撃以降、公の場に姿を見せていない。現在の指導体制は取締役会の議長のような形式をとり、実際の外交・軍事政策は革命防衛隊の司令官らが共同で決定を下しているとされる。国際危機グループのアリ・バエズ氏は、モジタバ氏は名目上の指導者に留まり、過去の最高指導者と同等の権力基盤は有していないと分析している。
革命防衛隊は、ホルムズ海峡を通じた戦略から米国との交渉方針に至るまで、全般的なイランの政策を主導している。交渉の前面には革命防衛隊出身のモハンマド・バゲル・ガリバフ国会議長が立ち、米イラン間の交渉代表団にも将官らが直接関与しているという。
一方で、マスード・ペゼシュキアン大統領率いる内閣は食料や燃料供給といった内政管理に専念するよう限定されており、外交の実権からは遠ざかっている。最近の米イラン協議が決裂した経緯は、イランの権力中枢において軍部が最終決定権を保持している現状を改めて浮き彫りにした。政府試算で約46兆5,000億円に達する戦争被害からの復興を訴える文民政権側に対し、軍部側の強硬な方針が優先された。
















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