
今年に入りわずか2か月の間に、米国がベネズエラとイランの最高指導者を相次いで排除したことを受け、北朝鮮の金正恩総書記の動向にも世界の関心が集まっている。
イランへの空爆が行われた翌日の1月1日、金総書記は祥原(サンウォン)セメント連合企業所を訪問し、現地指導を行った。北朝鮮の機関紙「労働新聞」は1月2日、「前日、金総書記は黄海北道祥原郡にある当該企業所を訪れ、党中央委員会の決定を貫徹するための『新たな闘争』に取り組む労働者階級を激励した」と報じ、「今回の訪問は党大会で構想された新発展計画に基づき、国家の全面的な発展と建設拡大の構想を推進するためのものだ」と伝えた。
金総書記は視察の場でタバコをくゆらせ、余裕のある表情や身振りで指示を出す様子を見せた。一部では、こうした金総書記の「演出」は、米国によるハメネイ師(イラン最高指導者)への殺害作戦以降、国内外に自らの健在ぶりを誇示する狙いがあると解釈されている。
金総書記によるセメント工場の訪問は、先月19~25日に開催された労働党第9回大会以降で初の産業現場訪問であり、米国がハメネイ師に対する作戦を成功させた直後の行動でもあった。これは、イランの情勢に動じないという意思の表れと見られる。
北朝鮮はイラン空爆に関し、外務省報道官談話を通じて「米国の覇権的かつ暴挙」と非難しつつ、「予測の範囲内の出来事だ」と強調した。これはイランとは異なり、北朝鮮が米国本土を核攻撃する能力を保有していることを示唆したものだが、内情はそれ以上に複雑だとの分析もある。
米軍の情報力や精密な煙幕作戦、強大な軍事力により、ベネズエラやイランの鉄壁の警護体制やコンクリート製バンカーが灰燼に帰した状況は、これまでのトランプ米大統領による「警告」が単なる言葉ではなかったことを示している。
これまで北朝鮮は、トランプ大統領が2期目の任期に入って以降、幾度となく送ってきた対話の打診を無視し続けてきた。しかし、当面は米側の対話要求を受け入れる可能性が高いとの見方が出ている。むやみに対話を拒めば、イランやベネズエラと同様の代償を払うリスクがあり、その圧力の下で最終的に交渉の場に引き出される可能性があるためだ。
実際、北朝鮮は米国によるイラン空爆以降、米国への批判のトーンを抑えつつ、状況を見守る姿勢を示している。現在、北朝鮮は核保有国としての地位を尊重することを対話の条件として掲げているが、米国は今回のイランへの軍事作戦を通じて「核を保有させない」という原則を改めて示したことで、双方の主張にはさらに距離が生まれている状況だ。
北朝鮮が対話の条件を取り下げて米国との交渉に応じるのか、あるいは従前通りの強硬姿勢を貫くのか、国際社会の注目が集まっている。















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