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「10度目のリハビリも虚しく…」タイ麻薬汚染最前線、64歳母の究極の選択が問いかけるもの

川田翔平 アクセス  

引用:カオソットホームページのスクリーンショット画像

薬物問題が深刻化するタイで、ある母親が自宅に牢を作り、薬物依存症の息子を監禁するという事件が発生した。

10日(現地時間)現地メディア「カオソット」は、タイ東部ブリーラム県に住む女性Aさん(64歳)が薬物依存症の息子(42歳)を監禁するため、自宅に牢を設置したということを報じた。

Aさんは「最近リハビリを終えて退所した息子が、私や近隣住民に危害を加えるのではないかと心配になり、業者に依頼して自宅に牢を作ってもらった」と述べた。さらに「私は20年間、絶えず恐怖に追われながら生きてきた」と打ち明けた。報道によると、息子は昨年10月に車で自宅に突っ込むなど、Aさんの命を脅かしたこともあるという。

Aさんは「息子を10回以上リハビリ施設に通わせたが、帰宅と同時に、元の状態に戻ってしまう」とし「ただ息子の回復を願うばかりだ。今後も息子の食事と睡眠をしっかり管理していくつもりである。」と付け加えた。

当局者は、母親の行為が法律に反し、人権侵害であるとしながらも、息子が数十年にわたり依存、回復、再発を繰り返す中で、その行動が徐々に攻撃的かつ予測不可能になっていったという点を指摘した。

今月7日、国家薬物予防・管理・問題解決委員会の会議を招集したタウィ・セッソン法務大臣は、この事件について、単なる薬物密売人の取り締まりにとどまらず、それ以上の解決策が必要であると強調した。これを基に当局は、Aさんの息子の精神科治療の必要性について評価する方針だという。もしも、治療が必要と判断された場合には、1年以上の入院治療を受けなければならない可能性がある。

タイは、ミャンマー・ラオスとの国境地帯にある世界的な薬物生産地「ゴールデントライアングル」から流入する薬物により、深刻な薬物問題に直面しているといわれている。

今月5月、国連薬物犯罪事務所が発表した合成薬物に関する年次報告書によると、昨年東南アジア・東アジアで押収されたメタンフェタミンの量は過去最大の190トンに達したという。そして、その多くがゴールデントライアングルからのものだということが明らかにされた。

タイ政府は2022年に、医療用大麻の使用を合法化したものの、娯楽目的での大麻使用や青少年の大麻依存が増加するなどの副作用が顕在化したため、大麻合法化の撤回などの対策に関する検討に追われているという。

川田翔平
CP-2023-0328@fastviewkorea.com

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