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人間の皮で製本…19世紀の「恐怖書籍」が英で展示へ!「歴史的遺物か人権侵害か」

竹内智子 アクセス  

イギリスの博物館で「人皮装丁」の書籍発見

遺体の皮膚で表紙製作…19世紀まで密かに横行

「重要な歴史資料」vs「人間の尊厳への冒涜

引用:Bury St Edmunds and Beyond
引用:Bury St Edmunds and Beyond

イギリスで、人間の皮膚で装丁された書籍が発見され、博物館で展示される予定だ。犯罪者などの遺体から無断で皮膚を採取し、書籍の表紙に使用する「人皮装丁」は、19世紀まで密かに行われていたとされるが、こうした書籍を保存・展示することの倫理的是非をめぐって議論が続いている。

15日(現地時間)英BBCおよびテレグラフは、イギリス東部サフォーク州のベリー・セント・エドマンズにあるモイズ・ホール博物館が、館内の事務所で「人皮装丁」書籍を発見し、これを今後展示する予定だという内容を報じた。

博物館にて新たに発見されたこの書籍は、1827年にサフォーク州の村で発生した「赤い納屋殺人事件」で有罪判決を受け、死刑に処されたウィリアム・コーダーの遺体から採取した皮膚で装丁されたものだという。「赤い納屋殺人事件」は、当時23歳だったコーダーが恋人のマリア・マーテン氏と駆け落ちを計画していたものの、マーテン氏はコーダーに会いに行く途中、最後に目撃された「赤い納屋」で遺体となって発見された事件である。

容疑者として逮捕・起訴されたコーダーは、裁判で死刑判決を受け、多くの見物人が見守る中で刑が執行された。この事件は、犯行から捜査、裁判に至る一連の流れにミステリーや超自然的な要素が絡んでおり、19世紀のイギリス社会の姿も映し出していることから、当時だけでなく現在に至るまで人々に注目を浴びてきた。事件の舞台となった場所は観光名所として知られるようになり、この事件を題材にした小説や演劇、民謡、ドラマ、映画などが多数制作されるなど、長年にわたり語り継がれているという。

引用:Bury St Edmunds and Beyond
引用:Bury St Edmunds and Beyond

犯罪者・精神疾患患者などの遺体から無断で皮膚採取

倫理問題が浮上…ハーバード大学側が公式謝罪した例も

コーダーの死刑執行後、遺体を解剖した医師が皮膚を採取し、その皮膚を裁判記録をまとめた書籍の表紙に使用したとされている。モイズ・ホール博物館では1933年からこの書籍を展示しており、事件に関連する様々な品々も併せて公開しているという。

しかし最近になって、博物館の職員が「別の本が存在する」との情報を得て事務所の書棚を調べ、もう1冊の「人皮装丁」書籍を発見したのだ。従来展示されていた書籍は表紙全体にコーダーの皮膚が使用されており、保存状態も良好だったが、今回新たに発見された書籍は、角など部分的にのみ皮膚が使用されており、全体的に傷みが見られるとBBCは報じた。

博物館で文化財を担当するダン・クラーク氏は、この書籍について「信じられないほど重要な歴史的価値がある」とし「これまで見つけられなかったことは、博物館にとって大きな損失だった」と述べた。

人間の皮膚を使って書籍を装丁する行為は、19世紀頃まで公然と行われていたとされている。故人の遺言に基づき、記念品として製作された例もあるが、多くは処刑された犯罪者や死亡した精神疾患患者の遺体を扱うことができた医師たちが、本人の同意なく私的に制作・収集していたものだったという。

当時は死後の世界への関心や、大衆のセンセーショナルな好奇心がこうした行為を正当化していたが、現代では人間の尊厳を著しく損なう行為として倫理的問題が強く指摘されている。

イギリスの著名な児童文学作家テリー・ディアリー氏は、コーダーの皮膚で製本された書籍について「恐ろしい遺物」とし「そんなものは焼却すべきだ」と批判した。

ディアリー氏は「コーダーは状況証拠のみで有罪判決を受け、深刻な苦痛を味わった」と述べた。実際、コーダーは裁判中も一貫して無罪を訴えていたが、事件を巡って過熱した世論と「正義の実現」を求める声に打ち勝つことができなかったのだ。死刑執行後、コーダーの遺体の一部や「人皮装丁」の書籍は「恐ろしい展示物」として一般公開されてきたという。

「人皮装丁」書籍の倫理性をめぐる問題は、アメリカ・ハーバード大学でも浮上した。ハーバード大学図書館はかつて、フランスの医師が勤務先の病院で精神疾患を患い亡くなった女性の皮膚を、本人の同意なく採取して表紙に使用したとされる書籍『魂の運命について』(1879年作)を所蔵していたが、昨年3月に公式的な謝罪を行い、表紙を取り外したとされている。

この書籍は、フランス人アルセーヌ・ウセ氏が著したもので、ハーバード大学に寄贈された際には「人間の魂について書かれた本は、人間の皮膚で包むのがふさわしい」と記された医師のメモが添えられていたという。ハーバード大学は2014年、タンパク質を識別するペプチド質量指紋追跡法を用いて、この書籍の表紙が人間の皮膚で作られていることを確認した。

ハーバード大学が所蔵している2,000万冊以上の本の中でも、最も「物議を醸した」この書籍について、大学側は「その由来と経緯をめぐる倫理的な問題により、今後ハーバード大学の所蔵品として保管することはできない」とし、現在、処分方法についてフランス当局と協議していると発表した。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

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