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「女児は殺された…」中国・インド・韓国で進行した「性別抹殺」の30年 「男余り社会」が招いた現実

竹内智子 アクセス  

引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません
引用:depositphotos*この画像は記事の内容と一切関係ありません

もしアメリカで1億6,000万人の女性が姿を消したら、どうなるのだろう。コンビニや商店、映画館、百貨店など、あらゆる場所から女性が消えるだろう。なぜなら、アメリカの全体人口のうち女性はそもそも1億6,000万人に満たないからだ。

新刊書『Unnatural Selection(原題訳:不自然な選択)』によると、フランスの人口学者クリストフ・ギルモット氏は、アジア地域だけで過去数十年間のうちに約1億6,000万人の女性が消えたという研究結果を2005年に発表したという。これは、アメリカの全女性人口に相当する人数である。

女性が消えた理由は単純だ。女児を妊娠した場合は中絶し、男児の場合のみ出産する。こうした行動の積み重ねが、いわゆる「男余り社会」を生み出したのだ。

自然界における男女の出生性比は、一般的に女性100人に対し男性105人が生まれるのが標準とされている。だが、1980年代の韓国、台湾、シンガポールでは、女性100人に対する男性の出生性比が109人を超えていた。同時期、インドでは112人、中国では120人に達していた。特に中国の一部地域では、その数値が163〜176人にまで跳ね上がっていた。

『Unnatural Selection』の著者であるアメリカのジャーナリスト、マラ・ビステンダール氏は、「超音波検査と中絶という組み合わせが、アジアだけで1億6,000万人を超える潜在的な女性や少女の命を奪った」と指摘している。

性別の不均衡が発生した背景には、男児を好む伝統的な価値観だけでなく、経済発展や技術の普及、国家による人口抑制政策、将来への不安、さらには欧米からの資金援助など、さまざまな要因が複合的に絡んでいるという。特に、性別判別による選択的中絶は、都市部に住み、教育水準の高い社会階層から始まる傾向があると著者は分析している。韓国では「選択的中絶を初めて行った親たちはソウル市民だった」とし、アゼルバイジャンでは首都バクーの市民だったと述べている。

インドでは、高校卒業以上の学歴を持つ女性が、女児100人に対して男児114人を出産していた。一方で、教育を受けていない女性の場合は男児108人にとどまり、教育水準の高い女性より低かった。

問題は、こうした性別の不均衡がさまざまな社会問題を引き起こしているという点にある。たとえば、台湾などの比較的豊かな国では、「余剰男性」たちがベトナムに約1週間の「結婚旅行」に出かけ、現地で妻を見つけて帰国するケースがある。中国やインドの裕福な地域では、男性たちがブローカーを介して貧困地域の女性を購入するという違法な行為も行われている。他にも売春や人身売買、児童婚、誘拐など、女性をターゲットとした犯罪が発生しやすくなる。

さらに、男余りの社会は「テストステロンの過剰社会」にもつながる可能性がある。男性ホルモンであるテストステロンの値が高くなると、興奮状態や破壊行為、攻撃性、冒険心、そして社会規範の逸脱といった反社会的行動が増加する傾向があるとされている。著者は「歴史的に見ても、男性が女性より著しく多い社会は決して住みやすい場所ではない。そうした社会は不安定で、時に暴力的になる」と警鐘を鳴らしている。

竹内智子
takeuchit@kangnamtimes.jp

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