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2025年06月09日月曜日
ホームトレンド地球寒冷化の原因は「ソ連の秘密基地」?1831年「空が赤く染まり気温が急落」...原因はロシアの火山噴火だった!

地球寒冷化の原因は「ソ連の秘密基地」?1831年「空が赤く染まり気温が急落」…原因はロシアの火山噴火だった!

約200年前、地球の温度を急激に低下させた気候変動の原因が、ソ連の秘密軍事基地があった火山だったという研究結果を、科学専門メディア「Live Science」が5月28日(現地時間)に報じた。

報道によると、イギリスにあるセント・アンドリューズ大学の火山学者ウィリアム・ハッチンソン氏率いる研究チームが、長年にわたる気候学的な謎を解明したという。この研究結果は米国科学アカデミーの紀要『PNAS』に掲載された。

引用:NASA、Landsat
引用:NASA、Landsat

1831年、地球の北半球の気温が約1.1度低下し、空が異様な色に染まる現象が起きた。科学者たちは大規模な火山噴火が原因だと推測してきたが、これまで詳細は不明だった。

2024年に撮影された新知島の衛星写真によると、島には新知岳(しんちだけ)、緑湖カルデラ、そして通称「新知富士」、「三日月山」とよばれる4火山が一列に並び、その長さは約8kmに及ぶ。新知島はロシアと領有権をめぐり争っている千島列島に位置し、地震や火山活動が頻発する環太平洋造山帯上にある。

研究チームは、千島列島の火山島である新知島の緑湖カルデラで1831年に起きた大規模噴火が、その年の北半球の寒冷化を引き起こしたことを究明した。緑湖カルデラの噴火で発生した火山灰が、極地の氷河から採取した氷柱のサンプル「氷床コア」から検出され、当時の地球寒冷化の謎が解けた。

研究主著者のハッチンソン氏は「火山由来の灰と極地の氷床コアから得た2つの火山灰を同時に分析した瞬間は、まさに『エウレカ(何かを発見・発明したことを喜ぶときに使われる)』と叫びたい瞬間だった。両方の数値が一致したことに驚いた」と述べ、「その後、千島列島の火山記録に記された噴火の時期と規模を詳細に調査し、その数値の正確性を確信した」と明かした。

新知島は人里離れた場所にあり、ソ連の秘密核潜水艦基地として使用されていたため、数十年間ベールに包まれていた。ソ連はこの島の火山の一つ、三日月山のカルデラを核潜水艦の停泊地として1994年まで使用していた。しかし、現在この島は放棄された状態にある。

新知島の火山は1957年以降一度も噴火していない。標高1,540mのミルナ火山は1914年に最後の噴火を記録し、新知岳は1957年に噴火した。他の火山は休火山とされている。

上の写真の最東端に位置する三日月山は、約1万2千年間噴火していない可能性があり、そのためソ連潜水艦の安定した基地として機能していたとされる。

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