「勃起不全治療はしたくない」…夜の生活が減少した中国の衝撃の現状

出生率が3年連続で低下し、その回復に懸命な中国で、性生活の減少とともに勃起不全治療薬の販売も急落していることが明らかになった。
14日(現地時間)、香港の「鳳凰網(フェニックスネット)」などによると、中国のインターネット上では近年「性の衰退(性蕭條・セイショウジョウ)」という言葉が頻出している。これは結婚率と出生率の低下に加え、中国人が感情表現や性行為、親密な関係にも冷めていることを示している。
この影響で、勃起不全治療薬の販売が鈍化し、関連企業の業績が急落している。白雲山製薬は昨年の業績報告で、バイアグラ(シルデナフィル)のジェネリック薬「金戈(ジンガー)」の販売量が8,785万錠だったと発表した。
これは1日平均24万7,000錠に相当し、前年比では1日あたり3万6,000錠の減少となった。在庫は約50%急増し、2,420万1,100錠に達した。これは昨年の総販売量の4分の1に相当する。
シルデナフィルのジェネリック薬を製造する他の中国製薬会社も同様の状況だ。科倫製薬の今年第1四半期の売上高は前年同期比29.42%減の43億9,000万元(約885億187万円)で、純利益は43%減少した。泰恩康製薬も昨年の純利益が32%減少し、今年第1四半期も31%の減少幅を記録した。
鳳凰網は「競合製品の急増と価格競争の激化に加え、中高年層および若年層の性生活の減退が大きく影響している」と指摘した。北京大学と復旦大学の調査によると、1995年以降に生まれた人のうち、週に1回以上性行為をする人は50%に満たないことがわかった。
一方、中国は人口減少が経済に悪影響を及ぼすとの懸念から、出生率向上のための様々な政策を導入している。出産を奨励するため、医療保険制度の一環として出産用の麻酔費用を含める省が増えている。
最近、中国国家衛生健康委員会(NHC)はすべての3次病院に「無痛分娩」に必要な硬膜外麻酔の提供を命じた。中国国営紙の「チャイナデイリー」によると、中国の妊婦の約30%しか無痛分娩を選択しておらず、一部先進国の70%以上という割合と対照的だという。
また、中国南西部の四川省保健当局は昨年6月、「妊娠・出産を支える社会」の実現に向け、結婚休暇を最大25日、出産休暇を最大150日に延長することを提案した。