プレミアム海苔、1枚あたり1200円でギネス世界記録に認定
熊本県熊本市河内町で生産された高級焼き海苔「塩屋一番」が、1枚あたり1200円で落札され、「オークションで落札された最も高価な海苔」としてギネス世界記録に認定された。

『熊本テレビ』によると、この記録は今年2月4日付で正式に認定され、製造業者「通宝」、菓子店「風雅」、流通会社「有明のり研究所」の3社が熊本県漁業協同組合連合会の入札会で「塩屋一番」の海苔100枚セットを12万円で落札した。
今回の落札は単なる商取引ではなく、地元海苔産業を支援する意味合いが強かった。地球温暖化の影響で有明海では赤潮が続き、3年連続で不作に見舞われている。こうした状況で生産者を後押しし、海苔産業に注目を集めるきっかけになればとの思いが込められていた。
ギネス認定証の授与式は今月4日に行われ、関係者約20人が出席。認定証を受け取った3社は「塩屋一番を通じて、有明海の宝とも言える高品質な海苔を国内外に発信したい」「後継者不足に悩む海苔産業に関心を持ってもらえることを願っている」と語った。

「塩屋一番」は初摘みの海苔の中から、旨味・香り・柔らかさといった厳しい基準をクリアした最上級品のみを選別して製品化された。徹底した品質管理が国際的な評価につながったとされる。
有明のり研究所の嶋田由美子代表は「厳しい海の状況の中、素晴らしい海苔ができたことを誇りに思う。熊本の海苔を世界に発信し、地域産業の再興につなげたい」と意欲を見せた。
このプレミアム海苔は、熊本市の鶴屋百貨店や菓子店・風雅、有明のり研究所の直営店、オンラインショップなどで購入できる。