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2025年06月30日月曜日
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「初期惑星の謎解く鍵か」仏研究陣、若い恒星の円盤内に準木星級系外惑星「TWA 7B」発見!

フランス研究チーム、ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡を活用し

初期惑星形成過程の新たな手がかりを発見

引用:Lagrange and al
引用:Lagrange and al
引用:ResearchGate
引用:ResearchGate

138億年前の宇宙誕生と地球外生命の謎解明を目指して打ち上げられたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)が、地球から111光年離れた太陽の約半分の大きさの若い星(TWA 7)周辺の原始惑星系円盤内で、準木星級のガス状系外惑星(写真)を直接観測した。

フランス国立科学研究センター(CNRS)パリ天文台のアンヌ=マリー・ラグランジュ博士(小写真)の研究チームは26日、科学誌「ネイチャー」で、JWSTに搭載された中間赤外線観測装置(MIRI)とコロナグラフを用いて、TWA 7周囲の原始惑星系円盤内で木星質量の0.3倍の系外惑星(TWA 7B)を捉えたと発表した。研究チームは、この発見が原始惑星系円盤における初期惑星形成の力学的過程に関する新たな知見をもたらすと強調した。

科学界では、新たに誕生した星の周囲に見られる塵とガスで構成された原始惑星系円盤内で、物質が集まって惑星が形成されるとされている。原始惑星系円盤は、木星の環のように物質が散在する環状構造と、その間の隙間から成り立っている。

研究チームは、TWA 7周囲の3つの環を持つ原始惑星系円盤内で惑星を探索するため、現在最高の観測性能を誇るJWSTを使用した。JWSTのMIRIに星の光を遮るコロナグラフを装着し、周辺天体を観測する手法により、原始惑星系円盤の環内にTWA 7Bを発見した。

TWA 7Bの質量と軌道特性は、この惑星が原始惑星系円盤の第1環と第2環の間で形成された場合に予想される特性と一致することが判明した。また、TWA 7BはTWA 7から52天文単位(AU、1AU=地球と太陽の平均距離である約1億5,000万km)離れた軌道を公転していることも明らかになった。

研究チームは「TWA 7Bの質量は木星の30%程度で、これまでに画像で捉えられた系外惑星の中で最小である」と述べ、「これはより小さな系外惑星の撮像研究における新たな進展であり、地球により近い系外惑星の探査に向けて一歩前進したことを意味する」と結論づけた。

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