
九州・鹿児島県南部のトカラ列島で短期間に複数の地震が続発し、500回を超える現象が観測されている。
これにより、トカラ列島群発の地震が発生した年には大地震が続くという「トカラの法則」が取り沙汰され、大災害の前兆ではないかという懸念が高まっている。
30日付の読売新聞によると、トカラ列島では21日から前日午後6時までに震度1以上の地震が計525回観測されたという。このうち震度4が6回、震度3が27回で、残りは震度1~2の小規模地震だった。
地震が続く中、SNSでは「トカラの法則」が再び話題に上がっている。さらに、漫画家であるたつき諒氏の著書『私が見た未来 完全版』を根拠とする「7月大地震説」まで広まり、不安感が一層高まっている。
しかし、「トカラの法則」には科学的根拠が乏しいとされている。トカラ列島は地質的特性から地震が頻発する地域だ。2021年12月と2023年9月にもそれぞれ300回を超える小規模地震が連続して発生している。
日本経済新聞は「トカラ列島周辺はフィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む琉球海溝に近く、また火山島や海底火山も多いため、地殻変動が激しいことで知られる」と報じた。
東京理科大学の中島淳一教授は「日本は地震が発生しやすいため、群発地震の間に他の場所で地震が起きることは珍しくない。科学的にトカラ地震と巨大地震に関連性があるとは考えにくい」と述べている。
注目の記事