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【宇宙で永眠のはずが】宇宙葬カプセル、帰還失敗で太平洋に消える…遺骨166人分回収できず

織田昌大 アクセス  

軌道到達後、地球再突入の過程で

パラシュートシステム故障により回収不能に

大麻サンプルと166人を積んだ宇宙船が、地球帰還時に着陸に失敗し、広大な海原で行方不明となった。映画のワンシーンではなく、最近実際に起きた出来事だが、なぜ大きな話題にならないのか。

その理由は、宇宙船に搭載されていた166人分が生存者ではなく、故人の遺骨やDNAだったためだ。先月23日に地球軌道に打ち上げられた衛星「ニュクス(Nyx)」は、その翌日に太平洋に墜落した。ニュクスには、遺骨を収めたセレスティス社の超小型納骨容器と、国際研究プロジェクト「Martian Grow」が送った大麻サンプルが搭載されていた。

引用:欧州宇宙機関(ESA)
引用:欧州宇宙機関(ESA)

今回の輸送を主導したドイツのスタートアップ企業「ザ・エクスプロレーション・カンパニー(TEC)」は「ミッション・ポッシブル(Mission possible)」という任務名を掲げたが、地球再突入時に宇宙カプセルのパラシュートが作動せず、海に墜落するという予期せぬ失敗に終わった。

故人の遺骨を回収できなくなった葬祭業者セレスティスは「着陸失敗は遺族にとって大きな悲しみだ」としつつ、「故人の遺骨は、宇宙に打ち上げられ地球軌道を周回し、広大な太平洋で安らかに眠っている」と述べた。「宇宙葬」専門企業として知られるこの会社は、故人の遺骨やDNAを宇宙に送り、関連する追悼証明書などを販売する事業を展開している。セレスティスの宇宙追悼サービスのうち、最も安価な商品は3,499ドル(約51万1,608円)。月に送る追悼商品は最低1万2,995ドル(約190万707円)となっている。

引用:セレスティス
引用:セレスティス

一昨年5月には、NASA宇宙飛行士の遺骨を宇宙に送ろうとしたが、打ち上げ直後にロケットが爆発し失敗した事例もある。

Martian Growが宇宙に送った大麻も、今回の「ミッション・ポッシブル」の失敗により回収不能となった。火星での植物栽培を目指すプロジェクトの一環として大麻の種子などを宇宙に送ったが、回収できなかったのだ。Martian Growは「大麻は生命力が強く、火星のような過酷な環境で生命がどのように適応するかを探る上で理想的な対象だとされている」と説明している。

織田昌大
odam@kangnamtimes.jp

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