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2025年07月16日水曜日
ホームトレンド「島と島が逆方向に移動」...トカラ列島、震度5弱後に島が南北に引き裂かれる!過去に例ない地殻変動、大地震の兆候か

「島と島が逆方向に移動」…トカラ列島、震度5弱後に島が南北に引き裂かれる!過去に例ない地殻変動、大地震の兆候か

引用:鹿児島県十島村のホームページ
引用:鹿児島県十島村のホームページ

先月末から震度1以上の地震が1,600回を超えて続くトカラ列島で、島と島の間が約10cm開く異例の地殻変動が観測された。2日に震度5弱の地震直後に捉えられた動きで、これまでの観測記録にはない現象だ。トカラ列島で地震が続くと日本の他の地域で大地震が発生するという「トカラの法則」もあり、今回の地殻変動が今後さらに大きな地震の前兆となる可能性を懸念する声が上がっている。

東北大学災害科学国際研究所の太田雄策教授の分析によると、2日に口之島近海で震度5弱の地震が発生した後の3日間、国土地理院の観測点と民間通信社の基地局観測データを調べた結果、口之島は北北西に6cm、宝島は南に3.5cm移動したという。島が引き裂かれるように互いに反対方向に動いたことになる。

太田教授は10日、NHKの取材に対し「これまで二つの島は概ね北東方向に(収束するように)移動してきたが、今回は島と島が南北に離れるような動きに変わった」と述べ、「データが残っている範囲では確認されたことのない動きで、地殻活動の様相が変化した」と説明した。

この変動の原因として、地殻内部にマグマなどの流体が流入し地殻を押し広げている可能性が指摘されている。また、陸側のプレートの浅い部分で断層がゆっくりとずれる「スロースリップ」現象が起きている可能性も示唆されている。

政府の地震調査委員会の委員長を務める東京大学名誉教授、平田直氏は、前日の委員会会議で地殻変動について「トカラ列島はフィリピン海プレートが沈み込み、沖縄トラフが拡大中の地域で、年間数cm単位で動く場所だ」と述べた上で、「今回は数日間で急激な移動が観測された。地震と地殻変動は連動するため、今後の活動を注意深く監視する必要がある」と強調した。

地震の影響で住民の避難も続いている。同日、悪石島では住民が3度目の避難を余儀なくされた。

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