
チームの流れが悪くても、大谷翔平だけは別格だった。
20日(日本時間)、ロサンゼルス・ドジャースの大谷は、ドジャースタジアムで行われたミルウォーキー・ブルワーズ戦に「1番・指名打者」で先発出場。5打数2安打(1本塁打)、3打点、1三振の活躍で、シーズン打率は.274に上昇した。
大谷の見せ場は3回裏だった。0-4と劣勢の状況で迎えた無死一塁の場面、相手先発ペラルタの初球、90マイル(約145キロ)のチェンジアップを完璧に捉え、中堅フェンスを越える2ランを放った。打球速度は113.9マイル(約183キロ)、飛距離は驚異の448フィート(約136メートル)。まさに「瞬間破壊力」を見せつける一撃となった。
その後も打線は繋がり、ウィル・スミスの安打、フレディ・フリーマンの四球、テオスカー・ヘルナンデスのタイムリーに加え、暴投も絡んで4-4の同点に。だが、追いついても突き放される展開が続いた。

4回裏、大谷は一塁ライナーに倒れたが、6回裏に再びチャンスで打席へ。2死一、二塁で登場し、交代したアーロン・アシュビーの初球、98.5マイル(約159キロ)のシンカーを捉え、鋭い当たりのタイムリーヒットを放った。これでマルチ安打も達成。
ミゲル・ロハスのソロ弾で7-8まで追い上げたが、最後の打席では中飛に終わり、ドジャースは連敗を止めることはできなかった。
それでも、この試合で最も輝いたのは間違いなく大谷だった。今季後半戦初のホームランは、スタットキャスト時代の異次元記録をまた一つ更新した。
MLB.comのサラ・ラングス記者によると、大谷はドジャースタジアムで445フィート(約135メートル)超の本塁打を通算9本放っている。2015年以降、この条件で3本以上の本塁打を放った選手は彼しかいない。
最初の「超大型アーチ」は昨年5月6日のアトランタ戦。昨季だけで7本、2025年シーズンに入ってからもすでに2本を記録しており、そのパワーは衰えるどころか進化を続けている。
比較対象として名前が挙がるのは、レンジャーズのジョック・ピーダーソン。ドジャース在籍7年間で445フィート以上の本塁打を3本記録しているが、大谷には遠く及ばない。
スタジアムを超える飛距離と存在感で、大谷翔平は今日も「異次元」の一撃を刻み続けている。

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