
「ギャングおばあちゃん(Gangster Granny)」または「女王蜂(Queen Bee)」として知られる60代の高齢者とその家族ら計8人が実刑判決を受けた。
Newsisの報道によると、18日(現地時間)、英インディペンデント紙やガーディアン紙などの海外メディアは、この日ロンドンのウルウィッチ刑事裁判所が、1級薬物供給共謀の容疑で起訴されたデボラ・メイソン(65歳・女)に20年の懲役刑を言い渡したと伝えた。
メイソンは2023年4月から11月までの7か月間、「バグジー(Bugsy)」という上位供給者から薬物を入手し、ロンドン全域、ブラッドフォード、レスター、バーミンガム、ブリストル、カーディフに約1トンのコカインを供給した。この薬物中間流通組織の首謀者として活動した容疑がもたれている。
インディペンデント紙によると、この量のコカインは卸売価格で2,300万〜3,500万ポンド(約45億8,073万3,435円~約69億7,068万1,314円)、路上価格では8,000万ポンド(約159億3,562万95円)の価値があるという。
メイソンと共に犯行に加担した妹のティナ・ゴールディングには10年の懲役刑が言い渡された。また、メイソンの子どもであるデミ・ブライトとロザン・メイソンには11年、リリー・ブライトには13年、レジ・ブライトには15年の懲役刑がそれぞれ言い渡された。
さらに、レジのパートナーであるデミ・ケンダルには13年6か月、デミの友人アニータ・スロッターには13年の懲役刑が言い渡された。妊娠中のリリーのパートナー、クロイ・ホジキンへの判決は延期された。
これらの人物も全員、薬物の配達や現金の回収などメイソンの指示を受けて薬物供給犯罪に加担した容疑がある。
ガーディアン紙によると、主に家族で構成されるこのグループの一部は、薬物を受け取りに行く際に子どもを同伴することもあったという。
特に当局は、メイソンが自身の子どもたちを巻き込んで犯罪組織の首謀者として活動していた点を問題視しているとされる。
フィリップ・ショロック裁判官はメイソンに対し、「あなたは、実質的に現場管理者の指示を受ける現場監督だった」とし、「あなたは自分の家族の中から構成員を募った。母親として子どもたちの手本となるべきで、彼らを堕落させてはならなかった」と指摘した。
英国検察庁のロバート・ハッチソン特別検察官は声明で、「この家族は普通の家族ではなかった」とし、「デボラ・メイソンは家族の世話をするどころか、彼らを組織犯罪に引き込み、最終的に全員が刑務所に入ることになるほどの巨額の利益を上げる犯罪組織を築いた」と述べた。
タイムズ紙によると、メイソンはロンドン北部のタフネル・パークにある自宅で薬物供給作戦を指揮していたという。
メイソン一味の捜査を指揮したロンドン警視庁のジャック・クラウシャー刑事は声明で、「これは非常に巧妙で、関係者に莫大な利益をもたらした作戦だった」と述べた。
さらに、「数か月にわたるロンドン警察の執拗な追跡の末、これらの犯罪者たちを逮捕し、有罪判決を勝ち取ることができた」とし、「これにより英国全土でのさらなる薬物蔓延を防ぐことができた。薬物は暴力や反社会的行動、地域社会の苦痛につながるため、今回の摘発は大きな意義がある」と付け加えた。
注目の記事